第一話 入学
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達也が千葉さんの質問に答え、俺の発言に達也がつっこんだ。だって事実じゃないですか
「お二人のオーラは、凛とした面差しがとてもよく似ています。流石に兄妹ですね」
オーラ?...なる程、そういうことか
柴田さんの眼鏡には度がはいっていないみたいだ
ということはファッションということも考えられるが、オーラが見えるということは十中八九霊子放射光過敏症だろう
これは、俺の立場から言わせてもらえばある意味で上位世界を覗くことができる力とも言える
想子と霊子はどちらも超自然現象の一つ。まだ解明がされていないからだ
現代では魔法が普及されているため、俺たちのような存在も比較的存在しやすくなっているが、できることは限りなく狭くなっている
それは、人の魔法に対する考え方が悪い意味で固定されたからだろう
魔法は斯くあるべし、という固定観念。それで統一されたいま、現代魔法から神秘ーーすなわち幻想は消えたも同然だ
だが、想子と霊子はまだ解明されていない。恐らくこうであろう、という段階までしか届いてない
だから、まだこの二つには神秘が残っている。少なくとも、俺たちがこれらを自由自在に操れる程度には
そして、それを見ることができるのが霊子放射光過敏症の持ち主だ
その本質は、あらゆる幻想を見ることができる。というものの劣化品だ
恐らく重度のそれになれば、俺たちの世界も見えるかもしれない。もっとも、それをみて無事でいられるかは疑問だが
話がずれた。いまのは頭の片隅にでも置いてくれ
つまり、だ。この柴田さんには俺たちのばれたくない秘密がバレるかもしれない
注意しなきゃな。とか考えてるうちに達也が柴田さんに「目がいいんだね」って言ってるし
少し酷いと思ったけどいいか
ちょうど時間切れだしな
「お兄様方、お待たせしました」
講堂の端っこで話をしていた俺たちの背後から深雪ちゃんが話しかけて来た
達也が振り返って
「早かったね?」
ん、疑問形?
俺も振り返ると予想外の人物がいた
「また会いましたね、司波くんに遠藤くん」
深雪ちゃんの後ろには七草先輩と数人がいた。そのうちの一人が俺に挨拶して来た
「君が遠藤くんだったか。生徒会副会長の服部刑部だ。当校へようこそ」
だが、それは俺に対してだけだった。もちろん男子生徒であるということが関係しているかもしれないが生憎ともう一人いる。ということは
「はじめまして、服部刑部副会長。自分は遠藤蒼炎です。生憎とここにいるのは一科生だけではありませんが」
そう言うと、片眉をぴくりと動かした。それだけで分かった。この人は一科と二科を分ける人間だ
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