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ファイナルファンタジーT
19話 『反属性』
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── 」

 口を挟むランクを、氷結の女王は一蹴する。

『他の奴の出る幕じゃない、アタシがソイツを主と決めたんだ。……早速だがアンタに宿らせて貰おうか、必要ならいつでも喚び出しな』


 蒼白い光の粒と化した氷結の女王はマゥスンへと同化してゆき、その煌めきが治まると同時に突如支えを失ったかのように両膝を落とし、前のめりに倒れ掛かるのを自ら押し止めるように両手を付く。

「おい、大丈夫かよ……!?」


「 ────大した事は、ない 」

 ランクにそう答えたマゥスンの、羽付き帽子の下向かれた表情は窺えない。

「一旦、クレセントレイクに戻った方がよくないでスか?」

「そうだね、シドさんにも報告してあげたいし、このままグルグ火山に向かうのはマゥスンの負担になるから」

「 私に構う必要は──── 」


「だから強がるなっつってンだろ!……ビルとシファの云う通り、一旦戻るぜ。報酬のコトもあるしな。ほら、手ェ貸すぜ」

「 ………… 」





「ほっほう! やってくれたんかい、あんたら!!」

 黄昏時に氷の洞窟から戻り、氷結の女王を鎮めたというより認めて貰えた証に、ほんの少しの間召喚して見せるとシドは興奮した様子で4人を屋敷で歓迎する。


「いんやぁ感謝・感激・雨・嵐ってもんよ、ありがとな!!
早速依頼の報酬くれてやりたいけんど、まず休んでったらどうでい? 見たとこお疲れっぽいし、氷の洞窟から戻ったばっかでお身体冷えちょるだろうけんな!

うちの屋敷に湧き出とる温泉に浸かるといいぞー! ひと晩休んで元気なったあんた方に報酬渡したいかんな!

これで心置きなく探索出来るってもんだ! 翌日出発するとして、俺っちもそれなりに準備ってのがあるから、客人の4人様のお相手は頼んだぞなテューテ! そいじゃ、また明日お目に掛かろうな!!」


 云うだけ述べて、シドは屋敷の奥へと引っ込む。

「お、お元気な人でスねぇ……」

「喜んで貰えたならそれでいいじゃない? 宿屋に行こうと思ってたけど、シドさんのお言葉に甘えようか?」

「オレぁ別に報酬貰えりゃどーでもいいぜ」

「 ………… 」

「では皆さん、遠慮なさらずどうぞお入り下さいませ──── 」

 メイドのテューテの案内で屋敷に上がらせて貰うビル、シファ、ランク、マゥスン。



「客室は各々こちらになります。浴室の方はあちらになりますので、ご自由にお使い下さい。……ちなみにシド様が設計された、"混浴"となっております」

「ふえっ? 皆さんと一緒に入れるんでスか……!?」

「そ、それってわたしが一番困る……?!」

「おいビル、シファ、なに妙なコト考えてンだ。順番決めて入りゃ
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