第四章
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思ったよ」
実に素直に話す彼だった。チーズバーガーを食べながら。
「マエケンだから」
「マエケン怖いの?」
「いいピッチャーだからね。野球はやっぱりピッチャーじゃない」
「それはそうね」
「だからね。打てるかどうか心配だったけれど」
それでもだというのである。
「打てたね」
「そうね。それでだけれど」
「うん。何?」
「この後どうするの?」
「この後ね」
「そう、どうするの?」
また将暉に話す。
「これからね」
「そうだね。後は」
「後は?」
「飲みに行く?」
こう提案する彼だった。
「居酒屋か何処かに」
「じゃあバーはどうかしら」
「バーね」
「そう、いいお店知ってるのよ」
彼女から話してだった。そうしてだ。
彼等はだ。その行く先を決めた。そのバーに行くとだ。
あえて照明を暗くさせた大人の雰囲気を醸し出す店に入るとすぐだった。凛は将暉に対してこんなことを言ってきたのだった。
「あのね」
「うん、いいお店だね」
「そういうのじゃなくて」
そうではないというのだ。
「ちょっとね。カウンターで待ってて」
「あっ、うん」
トイレに行くというのだ。それは言葉の外にあり行間を読んでのやり取りだった。彼はカウンターに向かった。凛と一旦別れてだ。
その時にだ。凛はくすりと笑って彼に囁いてきた。
「このお店黒を基調にしてるわね」
「うん」
「そう、黒だからね」
こう囁いてだった。彼女は一旦姿を消したのだった。
そしてであった。カウンターの彼の前に出て来たのは。
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