おい、マジでなんの話だ、こら!
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とをやれば視聴率を根こそぎ持っていけるはずだ。
「それよりそろそろ、説明を願いたいんだがな」
実の所、電話をしているこの男−白波 烈震−は今までとある事情で各国を旅していたのだが、つい三日前程に日本に戻るようにと命令され、今日の午前の便で日本に帰ってきた。その時の様子だが――
「はぁ? どういうことだよ?まてって、日本に帰れってまだデータは揃って、いやいやいや、不十分だっての! おい、こら、聞いてって切りやがった」
――と一方的。再度かけ直すもこちらからの電話は一切出ない。あちらからは容赦なくかかってくると言うのに理不尽である。
「行けばわかるって、おい。なに? 手続きは終わってる? おい、マジでなんの話だ、こら!」
そしてまたしても矢継ぎ早に言葉を聞かされる。こうなるともう相手は止まらない。そして、こっちが質問をする前に
「頑張れじゃねぇ! だから待てって、あの野郎、また切りやがった!!」
結局、帰ってこさせられた理由はわからずに電話は終わってしまった。ダメもとでかけ直すが、出る気配どころか。
「この電話は使われておりませんじゃねぇ!! つい数秒前にかかってきただろうが」
携帯に向かって吠えても意味がないのはわかっているのだが、吠えずにはいられない。
「たく、あの野郎。次会ったら拳骨で頭グリグリしてやる」
ここ数年会った覚えがない相手だが、あの顔は忘れる事はないだろう。例え顔が変わっているとしても、声の雰囲気はまったく変わっていない。あの独特な雰囲気は変えようと思っても簡単には変えれない。
「それにしても、よりにもよってIS学園かよ」
視線をテレビへと向ける。始まったばっかりの討論番組の話題はIS学園へと移っていた。
IS学園というのは、
ISの操縦者育成を目的とした教育機関であり、その運営及び資金調達には原則として日本国が行う義務を負う。ただし、当機関で得られた技術などは協定参加国の共有財産として公開する義務があり、また黙秘、隠匿を行う権利は日本国にはない。また当機関内におけるいかなる問題にも日本国は公正に介入し。協定参加国全体が理解できる解決をする事を義務づける。また入学に際しては協定参加国の国籍を持つ者には無条件に門戸を開き、また日本国での生活を保証する事。ーIS運用協定「IS操縦者育成機関について」の項より抜粋。
という学園である。
そのIS学園が明日からの職場となる手続きがされた様だ。本人の知らないところで。
「たく、めんどくせぇな」
髪をガリガリとかき乱す。すでに決まってしまった事。もう自分自身の力では取り消すことは出来ない。
討論番組はまだ続く。それを横目にまた雑踏の中へと紛れる様に歩きだした。
その顔は言
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