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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第二話 腹違いの妹!?有り得るから怖い!その二

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「お気遣いなく。では今より」
「はい、お食事ですね」
「これから」
 こうしてだった、僕達はまずは一階の食堂に入った。食堂は欧風のそれこそ貴族のお屋敷そのままの場所だった。見事な油絵が飾られていて長方形のそれこそ何十人も座れる様な物凄い大きさのテーブルもある。
 そのテーブルに三人で座った、それからだった。
 僕達の前に朝食が運ばれてきた、洋風の食堂だけれど出て来たのは和食だった。
 白い御飯に卵焼き、若布とお豆腐のお味噌汁に梅干と青菜のお漬物、ほうれん草と山菜の豆腐あえだった、お豆腐系が多い。それにお茶もある。
 その和食の朝食を見てだ、僕は畑中さんに尋ねた。
「洋食じゃないんですね」
「はい、ご希望でしたら明日から用意しますが」
「今日はですね」
「和食です」
 そうなっているらしい。
「あらゆる料理を用意出来ますが今日は」
「どうして和食なんですか?」
「僭越ながら私の好みで」
「それで和食ですか」
「駄目でしょうか」
「いえ、洋風ですから」
 そうしたお屋敷だからとだ、僕は畑中さんに答えた。
「少し違和感を感じまして」
「そうですか」
「ですが和食は好きです」
「私もです」
 詩織さんも答えてくれた。
「朝食でも」
「それではですね」
「はい、これで」
「お願いします」
「朝食は一日のはじまりです」
 それ故にとだ、畑中さんは僕達に話してくれた。
「しっかりとお食べ下さい」
「そうですね、それじゃあ」
「朝御飯を食べて」
「それからお車を出します」
 ここでも話がブルジョワだった。
「学園まで」
「じゃあ運転手さんもですか」
「今朝から」
 もうスタンバイしてくれているらしい。
「お送りします」
「左様ですか」
「はい、左様です」
「それではですね」
「義和様と詩織様をお送りします」
「私もですか」
「この八条荘の方なら」
 僕も詩織さんもというのだ。
「どなたでもです」
「送ってくれるんですか」
「若し人が多くなれば」
 妙に気になる言葉の様な気がした、今の言葉は。明らかに何かの伏線かフラグかそんな発言だった、畑中さんの今の言葉は。
「バスもありますので」
「バス、ですか」
「ワンマンバスが」
 マイクロバスどころじゃなかった。
「ご安心下さい」
「まあ今は詩織さんだけですからね、入居者は」
 僕は流石にそれはという顔で畑中さんに返した、既に三人でいただきますをして朝食を口にしている。御飯もおかずもお味噌汁もお漬物もかなり美味しい。
 その朝食にもだ、僕は畑中さんに言った。
「この朝食は」
「如何でしょうか」
「美味しいです」
 こう素直に感想を告げた。
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