暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS〜破滅大戦〜
1st
邂逅篇
第2話『ナツ・ドラグニル』
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突然、ナツの足元に魔法陣が展開されたかと思うと、途端にそれが発光を始めた。

「ちょ‥‥おい! なんだよ、コレ!!」

ナツは突然の出来事に戸惑い、その陣から逃れることができなかった。

そうしている間にも、魔法陣の光は強まっていく。

瞬間、

カァッ!!

『っ!!!』

ホンの数秒間だが、眩い光がギルド内を包み込んだ。

そして、しだいに光が消えていく。

しかし、

「「──っ!!?」」

同時に、たった今までルーシィとハッピーの目の前にいたナツも、忽然と姿を消していた。

ギルドは喧騒に包まれた。

先述したとおり、妖精の尻尾(フェアリーテイル)の仲間たちの間には、絶対的な絆がある。

そんな大切な仲間が──家族が消えてしまったのだ。

喧騒も起ころう。

「ナツ‥‥?」

「ど、どうなってるの‥‥?」

目の前でそれを見ていた2人──1人と1匹──も、騒ぎこそしていないが、心の中は、そんなものではないのだろう。

その日一日、ギルドで喧騒が止むことはなかった。



その日の夜──‥‥。

「‥‥チッ」

マグノリアの郊外に位置する高台に、1人の男が立っていた。

月明かりの遮られた暗い夜でもハッキリと視認できる、燃え盛るような紅蓮色の髪の男だ。

その男は、高台からある一点に視線を向け、おもむろに舌打ちした。

「慌てて来てはみたが‥‥火竜(サラマンダー)は、もういねぇか‥‥」

火竜(サラマンダー)とは、アースランドでのナツの二つ名である。

どうやらナツを訪ねて来たらしい。

「ハァ‥‥お咎め喰らう前に戻るか」

「既に手遅れだ」

「やっべ‥‥」

そう呟く男の背後に、白髪で全身白装束の男が立っていた。

「イタクァといい貴様といい‥‥。十滅将(ディストゥーレ)≠フ独断専行は目に余る。サクヤやヒュウのようにはできんのか?」

「ハハッ、悪い悪い」

白髪の男の苦言にも、赤髪の男は飄々とした態度で謝罪する。

「まあいい。戻るぞ」

「ヘイヘイ」

直後、2人の足元に魔法陣が展開され、ナツの時と同様、そのまま2人の姿は消えてしまった。


◆◇◆◇◆◇◆◇


「痛ってぇ‥‥。何だってんだよ」

自分の頭を抑えながら、ナツは目を開けた。

「‥‥どこだ、ここ?」

ハッキリと見開かれた双眸に映ったのは、白=B

これといった景色が何も無い、皓伯とした世界だった。

しかし、まったく何も無いワケではない。

「‥‥誰だ? お前等?」

ナツは振り返り様に訊ねる。

そこには、オレンジ頭の青年と、空色のポニーテールの少女がいた。

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