暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX〜決闘者転生譚〜
初年度
学園編
TURN-01『入学試験─VSクロノス』(2015/05/07改稿)
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前に電話で連絡を入れていたことと遅延証明書をもらっていたこともあって、何とか試験を受けさせてもらえることになった。

もし昨夜の予想どおり寝坊≠ナの遅刻だったら、マズかったかもな‥‥。

俺は全力疾走の代償として乱れてしまった呼吸を整えながら、フィールドに目をやる。

視線の先では、十代がクロノス先生にガッチャ≠フポーズをやっているのが見える。

その光景に、俺は僅かな興奮を覚えた。

「俺‥‥マジでGXの世界に来たんだな‥‥」

デュエルフィールドにいる十代やクロノス教諭、観客席の翔や三沢、さらには万丈目、明日香、カイザーの姿を確認して、俺は改めて『GXの世界に来たんだ』と実感する。

その時、

《受験番号120の方は、デュエルフィールドに上がってください》

会場にアナウンスが響く。

遅刻組の十代の番が終わり、俺の番が来たようだ。

と言っても遅刻組は十代と俺だけだろうし、そもそも全受験者の中で残っているのは俺しかいないだろうが。

俺はデッキケースからデッキを取り出し、デュエルディスクにセットしてフィールドに向かう。



「受験番号120番、光凪章刀です。よろしくお願いします!」

「フン‥‥。ワタシはデュエルアカデミア実技担当最高責任者、クロノス・デ・メディチ。このワタシ自らが相手をする事を光栄に思うノーネ、ドロップアウト・ボーイ」

フィールドに立ち、受験番号と名前を言う。

俺の相手は案の定クロノス教諭だった。

しかし教師としてその発言はどうなんだろう。

遅刻しているとは言え、俺に罪は無い。

電車の事故だ、不可抗力だ。

電話で事情は説明したし、遅延証明書だってちゃんとあるぞ。

「準備はいいデスーノ?」

「‥‥OKです」

俺の小さな憤りを余所に、クロノス教諭が言う。

釈然とはしなかったがそれに答え、俺たちは互いにデュエルディスクを構える。

そして──

「「デュエル!!」」


章刀 LP4000
手札5枚

クロノス LP4000
手札5枚


「ワタシのターン、ドローニョ!」

クロノス教諭が胸のディスクに指を翳し、カードをドローする。

(ここは実技担当最高責任者としてのメンツを守るためにーモ、このドロップアウト・ボーイをコテンパンーにするノーネ。ついでにさっき負けた腹いせも一緒にさせてもらいますーノ)

先行をクロノス教諭に取られてしまった。

それにしてもあの顔‥‥最高責任者のメンツ≠ニか、負けた腹いせ≠ニか考えてるんだろうな。

‥‥ホント、最後は良い先生なのにな。

「ワタシは《トロイホース》を攻撃表示で召喚!」


《トロイホース》ATK1600
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