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バウンド注意
第四章
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だ。そうしてお互いを見合っていたのである。
 周りもそんな二人を見てだ。笑顔になるのだった。
「これからの二人に期待ね」
「今まで以上にね」
「さてさて、どうなるか」
 周りは暖かい笑顔になっていた。そして望と春香も。
 お互いに見合ってだ。そうして話していた。
「明日もお弁当は」
「作ってくるからね」
 春香は優しい笑顔で望に話した。
「楽しみにしておいてね」
「それでやっぱり」
「人参は入れるからね」
 これは外さなかった。
「絶対に食べてよね」
「ちぇっ、それはなのかよ」
「そうよ。身体にいいんだから」
「ちぇっ、それでさっきのキスも」
 またその話をするのだった。キスのことをだ。
「人参の味がしたんだな」
「えっ、人参の味だったの?」
「キスって人参の味だったんだな」
 それを言う望だった。
「それもわかったよ」
「ううん、そんなつもりじゃなかったけれど」
「けれどいいさ。春香の味なら」
 望はだ。微笑ながら述べていく。
「これからも頼むな」
「ええ、宜しくね」
 最後に満面の笑みを贈る春香だった。そうしてでだった。二人は幼馴染みだけではなくなった。それ以上の仲になったのである。


バウンド注意   完


                      2011・2・1

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