第三章
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手を出して。彼女の手を握った。彼女も握り返してくれて。
「手と手で触れ合うと」
「それだけでもかなりよね」
「暖かいね」
「そうよね。じゃあ」
「暫く二人でいていい?」
私はこう彼女に尋ねた。
「二人で」
「いいわよ。じゃあ私のお部屋でも心ゆくまでね」
「お話しよう」
「そうしようね」
二人で言って。私達は手を握り合ったまま公園の中を歩いた。
そうして彼女の部屋に行って。その日は二人で過ごした。恋はなくなってもそれでも私には彼女がいてくれて。ずっと抱き締めてくれていることがわかった。秋の木枯らしの中で。
木枯らしに抱かれて 完
2011・11・4
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