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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
序章 出会い
Story2 Emerald
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がら言った。が、ハッピーとルーシィが「そのまんま」「単純すぎる」と文句を言い、ナツはすぐに噛み付く勢いで目を吊り上げて怒る。

「やれやれ。」
「宝石の呼び方なんかどーでもいいだろ。」

エルザが肩を竦め、グレイがため息と共に呟いた。

「でも、“記憶の宝石”。少し響きは良いと思いますよ。」
「そうかしら?」

シャルルを抱いたウェンディの言葉に、抱かれているシャルルは首を傾げる。

「まぁでも、一緒に探してやる事には変わりはねェ。」
「皆で探せば、86個なんて楽勝だよ。」

腰に手を当てながらアオイと、鉢巻を締め直しながらコテツが言う。

「まっ、出来る限りの事ならやってやるぜ。」
「力になるか、分からないけど。」

服の襟を立て直しながらイブキと、表情を一切変えずにバンリが言う。

「単純のどこが悪ィんだよ!?」
「別に「悪い」とはオイラもルーシィも言ってないよ。」
「ただ・・・ね。」
「だああぁあぁあっ!腹立つーーーっ!」
「こらナツ、暴れるな。」
「大人しくしろよクソ炎。」
「私は結構気に入ったんだけどなぁ。」
「アンタも単純なのね。」
「100個の“記憶の宝石”ねー。」
「86個だよ、アオイ。」
「そこ気にするトコじゃねーだろ。」
「呼び方も数も、どうでもいい。」

ハッピーとルーシィの言葉にナツは更に怒り、エルザとグレイがナツを宥めようとし、ウェンディの言葉にシャルルは呆れ、“記憶の宝石”の数を間違えたアオイの言葉にコテツが指摘したのをイブキがツッコミ、バンリが興味無さそうに呟いた。
そんなナツ達の漫才(コント)を眺めていた少女は、

「探して・・くれる、の・・・?」

何度も瞬きをしながらナツ達に問い掛けた。
少女の問いに、ナツ達はその場で一時停止し、それぞれ顔を見合わせると、

「ダメなのか?」

代表としてナツが少女に逆に問い掛けた。
その問いに少女は首を激しく左右に振る。少女の首の動きに合わせて毛先がくるんとカールした緑色の髪の毛も激しく揺れる。

「違う!ただ、何で初対面の私の事を気遣ってくれるのかなって・・・」

少女の言葉に、ナツ達は再び顔を見合わせると、

「だって、困った時は初対面なんか関係ないでしょ?」

代表として今度はルーシィが言った。
そのルーシィの言葉に、少女は驚いたのか翠玉(エメラルド)色の目を見開いた。が、その見開かれた翠玉(エメラルド)色の瞳から、涙が零れ落ちた。

「えっ。」
「お・・おい・・・」

コテツとイブキが小さく驚嘆の声を上げ、2人の驚嘆の声を聞いてようやく自分が無意識の内に涙を流している事に気づいた少女はくるりとナツ達に背中を向けて、慌てて涙を両手で拭った。

「す・・す
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