暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン VIRUS
デスゲーム化
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 そう思った瞬間、またゲームマスターと思わしきローブだけの物体がしゃべり始める。

『私の名前は茅場晶彦。今やこの世界をコントロールできる唯一の人間だ』

 その名前を聞いたことはあるが、何処で聞いたかは覚えてないし、どんな人物かも知らない。和人なら知ってるかもしれないが、今はログインしているのかすらも分からない状態だ。

 しばらくして、また茅場晶彦が話しはじめる。

『プレイヤーの諸君は、すでにメインメニューからログアウトボタンが消滅していると思う。しかしゲームの不具合ではない。繰り返す。これは不具合ではなく、《ソードアート・オンライン》本来の仕様である』

 ログアウトができないものが本来の仕様?

(ふざけるなよ……そんなのゲームなんかじゃねえ)

 そう思って、口にだそうとしようとしたが、また茅場晶彦が話し始める。

『諸君は今後、この城の頂を極めるまで、このゲームから自発的にログアウトができない』

 自分にはよく理解できないまま、話は進んでいく。

『……また、外部の人間の手による、ナーヴギアの停止あるいは解除も有り得ない。もしそれが試みられた場合━━━』

 わずかの間の後、衝撃の言葉が発せられる。

『━━━━ナーヴギアの信号素子が発する高出力マイクロウェーブが、諸君の脳を破壊し、生命活動を停止させる』

 その言葉に対し、怒りを覚える。

(生命活動を停止させる?ふざけるな!閉じ込めた挙句、人の人生を奪うって言うのか!?ゆるさねえぞ!人の命をなんだと思ったやがる!)

 怒りの言葉がどんどん出てくる。しかし茅場晶彦は自分一人のこの気持ちに気づくはずもなく、話を進めていく。

『より具体的には、十分間の外部電源切断、二時間のネットワーク回線切断、ナーヴギア本体のロック解除または分解または破壊の試み━━以上のいずれかの条件によって脳破壊シークエンスが実行される。この条件は、すでに外部世界では当局およびマスコミを通して告知されている。ちなみに現時点で、プレイヤーの家族友人等が警告を無視してナーヴギアの強制除装を試みた例が少なからずあり、その結果』

 茅場晶彦が一息ついていった言葉に堪忍袋の緒が切れそうになる。

『━━残念ながら、すでに二百十三名のプレイヤーが、アインクラッド及び現実世界から永久退場している』

 永久退場、つまり茅場晶彦はこのゲームを買った何の罪もない人の命を奪ったのだ。さすがに大声を張り上げて、怒鳴ろうとしたが今はチュウトリアル中だ。せめて最後まで聞いて言おう。そのため、怒りを治めるためただ目を閉じた。

 しばらくして怒りが収まることは無かったが幾分冷静になって目を開ける。目をあけると周りのプレイヤー、否、全プレイヤーがメニューウインドウを
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