第二十話:姉妹
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ら、ばっちり作れたみたいだな、頑張ったかいがあるよ
……まあ、小猫ちゃんが受け入れてくれるかは分からないけど
「大丈夫ですよ」
「え?」
「小猫はちゃんとあなたの気持ちを受け取ってくれますよ」
「……どうして分かるのですか?」
「母親ですから」
そう言ったヴェネラネ様の顔は何故か記憶にすら残っていない母さんを思い起こさせた
「……小猫ちゃんの母親ではないでしょう」
「眷属は家族、つまり娘の眷属もまた私の子供ですよ……もちろんあなたも」
そう言うヴェネラネ様に言葉が出なかった……母親ってこんなに温かいんだな……
ふと自分の頬に温かいものが伝っていることに気づく…何でだろう?
「ルドガーさん……あなたのお母親のことをお聞きしてもよろしいでしょうか?」
「……何も覚えてないんです……ずっと兄さんと二人で生きてきたんです」
「そうですか……あなたも小猫と似たような家庭だったのですね」
「そうです……だから小猫ちゃんには俺と同じようなことにはなって欲しくないんです」
小猫ちゃんには俺のように罪を背負って欲しくないし、たった一人の家族を失って欲しくない
「大丈夫ですよ、このスープがあればね」
そう言って優しく微笑んでくれるヴェネラネ様……母親っていいな……
「さ、そうと決まればせっかくのスープが冷めてしまう前に持っていって御上げなさい」
「はい………あの」
「なんでしょうか?」
一度言ってみたいことがあるんだけど……失礼じゃないかな?
「その……『お母さん』って呼んでみてもいいですか//////?」
「ふふ、どうぞ」
いざ言うとなると、き、緊張するな……ええい!!いくぞ!!!
「…お、お母さん//////」
「はい、私の愛おしい息子」
「…ありがとうございます//////……その、何だか頑張れる気がしてきました」
「はい、私も嬉しいですよ」
元気も出たし、この元気を分けてあげないとな……よし、行くぞ!!!
Side 小猫
…いっぱい怒鳴ったし、弱音も吐いた…もう逃げるのはやめて受け入れよう
私には……イッセー先輩がいるんだから////////
…じ、自分で言っていて恥ずかしいです////////
…でも、もうこの気持ちはごまかせないと思う……いつか…きっと――
「子猫ちゃん、お腹減ってないか?」
…!?この声はルドガー先輩ですか?
…何か美味しそうな匂いがするからきっと何か作ってきてくれたんだろう
「…はい……入ってきてください」
「それじゃあ、お邪魔します」
律儀に挨拶をして入ってきたルドガー先輩の手には小さな鍋が握ら
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