魔石の時代
第三章
世界が終わるまで、あと――1
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です! 私は大丈夫だから!」
彼女の哀しみ。怒り。憎しみ。それが、光を蝕む殺戮衝動の正体なのだと。
「お願いだから、光を連れて行かないでください!」
そして。どうすれば、彼を救う事が出来るのかも理解できた。……少なくともこの時は、分かっていた。
…――そして、夢が終わる。
「おはよう、フェイト」
いつも通りの朝だった。キッチンではいつも通り光が朝食を作っている。昨日の話が、全部悪い夢だったと、そう錯覚してしまいたくなる。
「フェイト。その……大丈夫かい?」
「……うん」
涙の跡。それが夢ではなかったと告げる。夢……そう言えば、何か夢を見た気がする。とても哀しくて、とても苦しくて。それでも、とても大切な夢を。
「さぁ、フェイト。顔を洗っておいで。朝食にしよう」
思い出せない。思い出したくない。……思い出さなければ、ならないのに。
だって……もう時間がないのだから。
――世界が終わるまで、あと一一日
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