第3話 検証
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
まう。
しかし、柳韻が弱いわけではない。
結弦の身体能力は人類の枠に入るかと言われれば否と答えることができるほどのものだ。
この転生前と変わらぬ、変わったところといえばISが存在することぐらいの世界において結弦と戦うことができるのは束と後の世のブリュンヒルデ、織斑千冬、この2人のみ。
女神アルテミスは結弦の身体能力のみを見れば転生世界を間違えている。
結弦にはファンタジー世界の方があっていたのだ。
魔法の飛び交うファンタジー世界ならば結弦の身体能力も余すことなく使うことができる。
いままでよりもずっと結弦にとって充実した生活を送ることができただろう。
たとえ、白と黒の色のない灰色の世界だったとしても。
だが、女神アルテミスは敢えてこのISの世界に転生させた。
同じく世界から外れた天災と共に歩んで欲しいがために。
「……あぁ、でも、これが普通か」
そこでふと、自分の身体能力がどれほどか思いだし、納得する。
アルテミスから受け取った祝福は2つとも検証できていないが、身体能力の方はなんとなくわかった。
まだ、軽く流した程度だから確証はないがアルテミスの言うとおり結弦の身体能力は転生前とほとんど変わっていないようだった。
しかし、やはり18歳の身体と3歳の身体は違うらしく、前のような動きはまだできそうになかった。
「またの機会にだな。とりあえず母を呼んでくるとしよう」
足元で倒れている柳韻を見て、岬のところへ向かった。
岬に柳韻が倒れたと伝えると、岬は顔を真っ青にして道場に駆け込んだ。
倒れていた柳韻の頭には立派な瘤ができていてそれを見た岬は悲鳴をあげ、救急車で病院に向かって行った。
それを見ていた結弦は対人で武器を使うことはよほどのことがない限りやめようと決めた。
その後柳韻は3日で退院した。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
アルテミスから貰った祝福の検証しようとして柳韻を病院送りにしてから1ヶ月。
結弦は家から離れ1人樹海の中にいた。
柳韻を病院送りにして以来、両親からは恐れられ避けられるようになり、2週間ほど前2日家に帰らないでいようとなにも言われなくなったおかげで結弦は少し遠出をしてきた。
場所は富士の樹海。
一度入って道に迷ってしまえば出て来ることはなかなかできない日本有数の樹海。
そこに結弦は祝福の検証に来ていた。
富士の樹海ならば周りに人がいないため周りを気にせず、試すことができる。
ここでは主に錬環頸氣功の検証をしようと思っていた。
錬環頸氣功は氣を操り身体能力の強化や自らがもつ武器の強化ができるとい
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ