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無欠の刃
下忍編
情報&戦い
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で、そして耳に届くその声に、カカシは忘れていた最後の一人を思い出す。
 春野サクラ。この班の常識人たる彼女のことを、すっかりもう忘れていた。続く猛攻、拮抗する状態、次々と自分の予想を覆す二人に、彼の思考は、すっかり彼女を忘れていた。
 そして同時に、彼は思い出す。



 この拮抗を崩すことは、他者でもできるという事を。



 必死にその場から逃れようとしたカカシを逃がさないようにと、カトナが手に力を込める。

 「王を殺るのは、先陣切って戦うような人よりも、」

 サクラの投げた苦無が、カカシの首に、迫る。
 足はサスケ、腕はカトナに固定され、カカシは動けない。
 変わり身は不可能。今から術の行使も不可。体術を使おうにも、両手両足、あまつさえ、首さえも防がれている。
 ―避けきれない。
 それでもあがくカカシが、必死に足にチャクラを込めて動かそうとするが、サスケもまた掌にチャクラを集中させ、固める。同時に、自分の足に雷遁系のチャクラを流した。
 影分身のカカシが、ぼふんっと、今度こそ消える。
 状況は、完全に、絶望的になる。
 カカシが目を、見開く。
 カトナがほほえみ、サスケが笑い、そして、

 「…こういう、伏兵なんだよ」

 苦無が、カカシの首に、突き刺さった。

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