第七十七話 蒼と紅
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場所へと向かう。
ファントムが向かったのは、シグマウィルスの研究所。
そこには1体のレプリロイドがいた。
所々破損し、紅いアーマーを身に纏うレプリロイド・ゼロ。
ファントム「…目覚めよ。お主はまだメシアとしての役目を果たしてはおらん」
ファントムが動かぬゼロに向かって言い放つが、ゼロは何も言わない、動かない。
ファントム「…ハッ!!」
烈昂の気合いを込め、ファントムは十の光る武具の一つ、手裏剣・闇十文字をゼロに向けて投擲する。
しかし闇十文字はゼロに届く前にプロテクトに弾かれる。
憎々しげに闇十文字を戻し、刀で直接斬り込もうとするが、闇十文字同様、プロテクトに弾かれる。
ファントムは何度弾かれようとゼロに斬り掛かる。
ファントム「何故、目を覚まさぬ!!父上と母上は貴様を100年間待ち続けたのだぞ!!」
プロテクトにより、身体に傷がつきはじめてもファントムは刀を振るう。
ファントム「目覚めぬのなら完全に消え去ればいい!!貴様さえいなければ、父上も母上も傷つくことは…」
ルイン「ファントム…」
ファントム「っ…母上…」
背後を見遣れば、母が壁に背を預けながらファントムに声をかけた。
ゼロの方を見ずに…。
ルインがここまで接近しているというのに気づけなかったことにファントムは自身に驚愕した。
ルイン「…帰ろう」
静かだが、有無を言わせぬ言葉の重さにファントムは俯き、口を開く。
ファントム「………御意」
夜風に髪を流され、朱いローブを翻しながら歩くルインを見遣りながらファントムは辺りを警戒しながら歩く。
ルイン「それにしても…」
ファントム「?」
ルイン「ファントムがゼロの居場所を知ってるとは思わなかった。」
ファントム「…申し訳ございません…母上」
ルイン「ゼロのこと…嫌いにならないでね?ゼロは私達を守るために封印されたんだ」
ファントム「………」
ルイン「最初はゼロのこと憎んだよ…私とエックスを置いていった時は…」
ファントム「母上…」
ルイン「でもね、君達が生まれて、身近に守るべき存在が出来たら…あの時のゼロの気持ちが理解出来たんだ……謝らなきゃいけないのは寧ろ私かもね」
ファントム「何故…」
ルイン「毎日泣いて恨んだ時もあったけど、今ならそれは筋違いだって分かる。ゼロは私やみんなのために、自分を犠牲にしてくれたんだ。ゼロはゼ
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