第七十七話 蒼と紅
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
エックスが執務室に入るとファーブニルから何も告げられていないようで、困り顔のエックスを見遣る。
ルイン「もう…こんなの着る歳じゃないのに…」
ややしばらくたって。
純白のウエディングドレスに身を包んだ母が出てきた。
幼い顔立ちとあいまって、とても4人の子供がいる母には見えない。
自分達のお母さんなのにな、とレヴィアタンは思わず苦笑が漏れた。
まあ、レプリロイドは歳を取らないからな。
横にいる兄弟達は固まっている。
多分、自分と同じ考えなのだろう。
レヴィアタン「お母様、凄く綺麗よ」
ルイン「…レヴィ、ありがとう。みんな、ありがとう…私、凄い幸せだよ……」
レヴィアタン「もう、せっかくのお化粧が崩れちゃうじゃない。泣くのは早いわよ、お母様」
ルイン「うん…うん…」
母は笑顔で泣いていた。
それは本当にきれいだった。
エックス「ルイン」
ルイン「エックス…」
エックス「凄く綺麗だよ…。少し残念だな…。こんなに綺麗なら無理を言ってでも結婚式を挙げるべきだった。もう1度僕と結婚してくれるかい?」
ルイン「何言ってるのエックス。私はエックスのお嫁さんなんだよ?」
ハルピュイア「父さんと母さんの仲がいいのは別に構わないのだが…俺はどうすれば…!!」
レヴィアタン「どうもしなくてもいいわよマザファザコンキザ坊や」
そして今夜はささやかなパーティーを開いた。
身内だけの結婚式を挙げたルインの表情はとても綺麗だった。
エックス達はグラスに入れた飲み物を口に含んだ瞬間。
レヴィアタン「!?これ、アルコールじゃない!!?」
エックス、ハルピュイア「「…………」」
ファーブニル「おお!!?親父とハルピュイアが気絶したぜ!!」
ルイン「エックスとハルピュイアってお酒弱いからね〜」
ファントム「…お主らは静かに酒を飲めんのか…?」
普段は厳格である彼らも今はどこにでもいる賑やかな家族であった。
しばらくして、全員が寝静まったのを見て、ファントムは仮面を取る。
仮面を取ったファントムは目つきのボディの色以外はエックスとうりふたつである。
ファントムは後方の家族に目を遣ると仮面を置いたまま、ある
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ