地底世界は意外と楽しい
東方変形葉51話「八咫烏を宿らせた裏側には何がある」
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易度は、さっきよりは難しいがすぐにスペカを使うほどではないのだが、問題もある。背後から飛んでくるのでさすがに後ろを向いて避けなければならない。
「くっ、地味に面倒だな。」
「あれ〜?おにいちゃん、どうして“無意識”にならないの?」
「・・・?」
無意識?どういうことだ?まあそれはいいや。仕方ない、これは奥の手にしようと思っていたが使うしかない。
「きらちゃん、ほたるちゃん、頼む!『蛍色の一番星』!」
「「は〜い!」」
ウエストバッグからばっと人形たちが飛び出てきた。そして、2人がこいしに向かって勢いよく飛んでいく。
「わあっ!?お人形さん!?」
よし、今だ!
無間「恋の彗星」
開いたスキマに向けて太いとも細いともいえない光線を放つ。そして同時にスキマがこいしの周りにいくつか展開される。スキマからスキマにその光線が移動する。光線があまり太くない代わりに飛び交う速さはやや早い。一秒間に一度スキマからスキマに移動する。
「わあっ!?いたあっ!」
一度当たると、絶対に回避はできない。勝利を強制的に引き込む最大の切り札だ。そう、人が恋をし、たとえ振られてもその人をいつまでも意識してしまうように、その意識は“永続”する。その意識は人を暗い境地に追い込む。
「いたた、思っていたより強い〜・・・やっぱりおにいちゃん妖怪なんじゃないの?」
「違うよ。俺は人間だよ。・・・一応。」
今思うと、人間としての要素が見当たらないことに気が付いたが、それは霊夢もそうだから大丈夫!・・・うん、大丈夫なんだ。きっと。
『それにしても、裕海。よくこいしちゃんの“無意識”にかからなかったね?』
「え?どういうこと?」
萃香が摩訶不思議なものを見つけて首をかしげているような感じでそういった。
「おにいちゃん、もしかして“無意識”が効かないの?だって、私が最後に宣言したスペカって人の無意識が操られて私の傍まできてしまうんだよ?」
「・・・そうなの?」
こいしが俺の背中に乗って背負うような体勢になりながら言った。
「う〜ん、どうして“無意識”が効かないのか俺にはよくわからないな。あっ!忘れてた!」
「えっ?わあっ!」
ここで俺はここへ来た本来の目的を思い出した。―そうだった、守矢神社の二柱に・・・あの地獄鴉に八咫烏の力を与えた理由を聞きに行くんだった。俺はこいしを背負ったまま守矢神社に向かった。
『あ〜、そうだった。あのフランキーな神々にあの地獄鴉に八咫烏の神霊を与えたのはなぜか訊きに行くんだった。』
「えっ、地獄鴉?もしかしてお空のこと?」
「・・・お空?もしかして、右手に多角形の棒を装備していた?」
「うん!もっとも、それを装備し始めたのはつい最近だけど。」
うわあ、ビンゴだ。まさかこいしの知り合いだったとは。・・・あ
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