第七十六話 Inami Temple
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ているのを見たので、ルインは屈んで目線を合わせる。
カリンカ「ありがとう…」
ルイン「っ…どう致しまして」
感謝の言葉に目を見開いたが、次の瞬間、花のような笑顔を浮かべた。
3人を転送すると、ルインは更に奥へと進んだ。
パレットの指示に従ったルインはコアを破壊し、先にいるレプリロイドを発見した。
酸性雨の及ばないこの場所で女性レプリロイドはうずくまっていた。
ルイン「大丈夫ですか!!?」
ぐったりとしている少女を揺さぶる。
ルインの声に反応し、気を失っていた彼女は目を見開いた。
ルイン「良かった…無事だったんですね」
「イレギュラーハンター…?」
ルイン「そうです。もう大丈夫ですよ」
「駄目…逃げて…」
ルイン「え?」
「ハヤク…ニゲテ…」
ルイン「!!?」
異変を感じたルインは即座に距離を取った。
少女の顔は黒く変色し、両の瞳は真っ赤なモノアイに変貌を遂げていた。
「ガガ…ニ、ゲテ…ガ…」
ルイン「イレギュラー化した…?そんな、どうして…?」
ルインは辺りを見回し、異変の原因を探る。
ルイン「ん!?」
少女の頭上に、途中で見かけた蛸のようなメカニロイドが漂っていた。
異常なデータ反応を示したイレギュラー。
発現したナイトメアソウル。
過去の記憶から導き出された結果は…。
ルイン「あれが元凶か!!」
フルチャージショットでイレギュラーを破壊したが、少女は元には戻らない。
もはや異形と化した彼女に何をしてやれば、脳裏をよぎった不安を即座に払拭する。
大丈夫だ、彼女はまだ壊れていない。
壊れてさえいないのなら、きっと元通りになれるはず。
ルイン「少しだけ待って下さい。すぐにケイン博士に連絡を…っ!!」
変貌を遂げた少女が、ルインに向けて光弾を放ったのだ。
ルイン「や、止めて下さい!!正気を保って!!」
「ダジゲデ、ダヅゲ……」
降り注ぐ光弾の雨を全身に浴びながら、ルインは途方に暮れる。
反撃などできるはずがない。彼女は善良なレプリロイドであり、イレギュラーではない。
ルイン「早く……ケイン博士に連絡、を……」
まだ、彼女には理性がある。
完全にイレギュラーと化していない。
希望を捨てなければ、信じていれば、きっと元に戻れる。
「オネガイ…ゴロジデ……」
ルイン「っ…うわあああああ!!!!」
フルチャージショットを少女に向けて繰り出し、少女を完全に破壊した。
ルイン「…ごめんなさい……」
物言わぬ残骸と化した少
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