マクロスF
0727話
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……いや、違うな。きちんと迎撃も出している。
映像モニタに映し出されたのは、まだこれ程残っていたのかと思える程のバジュラの群れ。
反応弾で数を減らしている以上当然限界はあるのだろうが。
ともかく、バジュラ艦から出て来る機動兵隊バジュラと重兵隊バジュラの隙間を縫うようにして俺とクランは突き進む。
本能的にか、あるいは女王級の命令か、それを阻止しようとするバジュラもいるが、その殆どは背後からの援護により撃ち抜かれる。
『ふんっ、ミシェルめ。味な真似を……』
「惚気はいいから、進むぞ」
『だ、誰が惚気などっ!』
そんな風に会話をしつつも、クランの操るクァドラン・レアは俺達が通るのに邪魔なバジュラだけを的確に撃破していく。
この辺、さすがにピクシー小隊の隊長をしているだけの事はあるな。
俺もそろそろ、少しでも機体を軽くさせて貰おうか。
「クラン、射線を開けろ!」
『何!?』
俺の声に反射的に射線を開けたクランをそのままに、反応弾の取り付けと共に補充されたミサイルを発射する。
翼の下に装備している大型ミサイルポッド、左右の翼戦端に装備しているマイクロミサイルポッド。その全てミサイルで狙いをつけ……
「愛、直撃」
精神コマンドの愛と直撃を使用し、発射する。
放たれたミサイルは、目標へと向かって飛び……女王級が乗っているバジュラ艦の装甲に、1m程度の狙いのズレもなく全弾が命中する。
愛の効果で攻撃力の増したミサイルは、一点に収集されたことにより威力が飽和状態に達し……相当に分厚いはずのバジュラ艦の装甲をあっさりと砕いて艦内へと爆発による破壊を撒き散らしていく。
「ここだ!」
愛の中で残っていた加速の効果を使い、スラスターを全開にして一気に女王級の乗っているバジュラ艦へと接敵……した、瞬間。
「うおっ!?」
ミサイルによって空いた穴から、見覚えのある角のようなものが突き出される。
そう、重兵隊バジュラの重量子ビームの砲身だ。
「くそっ!」
愛の中の、ひらめきの効果を使って咄嗟に回避しようとするが……それよりも前に異変は起こった。
「……?」
本来であれば俺目掛けて重量子ビームを撃つだけとなっていた筈のバジュラの動きが止まったのだ。それも、俺の前にいる個体だけではない。戦場全体に存在している全てのバジュラが何か混乱したかのように戦闘行動を止めていた。
そして重兵隊バジュラへとクァドラン・レアからの無数の弾丸が突き刺さり、爆散する。
『アクセル、今だ!』
何があったのかは分からない。分からないが……
「確かに今のうちってのは事実だな。……愛、直撃」
再びの精神コマンド。同時に、反応弾4発全てをバジュラ艦の
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