マクロスF
0727話
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
った。お前の案を採用しよう。ただし、さすがにお前1機だけで敵の懐に飛び込ませる訳にはいかない。護衛を付けさせて貰う。護衛は……』
アルト、だろうな。オズマは指揮があるし、ルカの機体は電子戦用、ミハエルは狙撃機だ。それを考えれば、残っているのはアルトしかいないだろう。そう思っていたのだが……
『クラン、頼めるか?』
オズマの口から出たのは、完全に俺の予想外の名前だった。
クラン自身も自分の名前が出るのは予想外だったのだろう。驚きの表情を浮かべながら口を開く。
『何故私が? 私にはピクシー小隊の指揮があるぞ?』
『そっちはスカル小隊と一緒に俺が指揮する。バジュラの中に突っ込む以上、アクセルの護衛には腕利きが必要だ。本来なら俺が行きたいところだが、指揮があってそれは出来ない。だからこそ俺の次に腕の立つお前に頼むのさ』
『……ふんっ、いいだろう。確かにこの中でオズマの次に腕が立つのは私だからな』
煽てられたのが良かったのか、得意そうに笑うクラン。
だが、通信画面にはミハエルが溜息を吐いている光景がきっちりと映し出されていた。
『よし、ではそろそろ時間だ。……アクセル、ドジを踏むなよ』
「任せろ」
オズマにそう返すのと同時に、S.M.S所属の機体や新統合軍所属の機体から反応弾が放たれる。
一直線にバジュラへと向かって言った巨大な弾頭は……
轟っ!
バジュラ艦から飛び立ち、こちらへと向かって来ていたバジュラを全て飲み込み、中にはバジュラ艦そのものも飲み込むような位置で起爆している反応弾もあった。
「……凄いな」
実際に反応弾の威力をこの目で確認するのは初めてだが、まさに光の大輪。全てを燃やし尽くす終末の炎。そんな印象を受ける。
クランのクァドラン・レアも反応弾を放ち、身軽になった後ですぐ俺の真横へと移動してくる。
『アクセル、用意はいいな? 敵に突っ込むぞ』
「ああ、そっちこそ……遅れるなよ!」
その言葉と共に、トルネードパックの推力を全開にする。
確かに反応弾を装備している為に小回りは利かないし、あるいは最高速に達するのも通常より時間が掛かるだろう。だが、それでもトルネードパックを装備している以上、通常のVF-25よりも高い運動性と機動性を持っているのだ。
まだ反応弾の爆発が完全に消えていない中、後方で新統合軍とS.M.S所属の部隊が足を止めているのを尻目に、俺とクランはバジュラの姿が一切見えない戦場を突き進んでいく。
そうして、バジュラ艦との距離を急速に縮めていき……
『来るぞっ!』
クランのその言葉が聞こえた瞬間、機体を上方向に移動させてバジュラ艦から放たれたビームを回避する。
ちっ、迎撃を出すよりも艦砲射撃を選んだか。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ