765プロ
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「中の様子はどうなってるかな、と」
俺こと南春翔は現在アイドルプロダクションである765プロダクションの扉の前にいる。ここの社長の高木順二郎の話では現在もう1人のプロデューサーを紹介してるらしいが。
扉からなかの様子を覗くとスーツを着た青年が恐らくアイドル達であろう子たちに紹介されていた。名前は赤羽根というらしい。あ、高木のおっさんと目があった。にしても中の声が普通に聞こえるから助かる。
「さて、1人目のプロデューサーの紹介も済んだ頃で2人目の紹介と行こうか」
それを聞いて紹介されたプロデューサーも含めてえ?2人目?という顔をしている。本当に誰にも言ってないんだな。
「さて、それでは2人目のプロデューサーに入ってきてもらおうか」
高木のおっさんがそういうと一同の視線が扉に集まる。それでは入るとしますか。扉を開けて中に入ると何人かはかなり驚いた顔をしている。
「紹介しよう。今日から我が765プロのプロデューサーとして活動してくれる南春翔君だ」
『えええぇぇぇぇぇ!』
一同の叫びが重なった。そしてその後も凄かった。
何であの南春翔が!?やら本物!?やらとにかく騒がしかった。
「えー、どうやら知ってる人も多いようだけど今日からここでプロデューサーをすることになった南春翔です。仲良くしてね」
にしても中々に面白い反応をするのが赤いリボンをつけた女の子だ。既に涙目になっている。なぜ?
「あの、こんなこと聞くのは凄く失礼なんですけど本物なんですか?」
スーツを着てメガネをかけた女の子、恐らくプロデューサーであろう、が質問する。
「ああ、5年前までアイドルやってた南春翔だよ」
そう、俺はかつてアイドルとして活動していた。現役時代はまあ、それなりに有名になれた。
「それなりなんてもんじゃないでしょう!?あの日高舞の再来とまでいわれてたじゃないですか!?」
ああ、そんなこと言われてたね。さすがに言い過ぎだと思うけど。それより心を読まれるとは思わなかった。
「ハルるん、ハルるんが大ファンの南春翔だよ、話さなくていいの?」
「そうだよ、ここは攻めないとだよ!」
「えぇ、でも…」
双子の姉妹になにやら吹き込まれているリボンの女の子がいた。
「春香君は君のファンだったらしいのだよ」
「俺の?」
どうやら現役時代のファンだったようだ。なんとなく予想できてたけど。
「あ、あの!お会いできて光栄です!サ、サインください!」
ときっちり頭を90度下げいつの間にか持っていた色紙とペンを差し出していた。
「いいけど…俺もう引退してるよ?」
「構いません!」
それならいいかととりあえずサインをするとそれなら私もとせがまれ結局全員にサイン
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