第1章 闇艦娘の提督
第06話
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でもあれは違う……闇の洗礼の儀を行った提督は、いつもあの状態になってしまう……今日はいつにも増して荒れるわね、提督……むしろそれを悦ぶ娘達がほとんどだけど」
「あの状態?」
陸奥・黒は少しだけ悲しい表情になって、提督が出て行った部屋の扉を見つめている。
「私達は艦娘、提督は普通の人間……私達が闇を扱うのと、提督が闇を扱うのでは意味が違う……そして与えられた使命も……」
――――――
――――
――
「ちぃぃッ……畜生がぁ……たぎる、たぎってやがる……どうしようもないくらいによぉ、主砲がたぎってやがる……ぐぅぅぬぅ……ダメだ……どうしようもなくシてぇ……めちゃくちゃにヤりてぇ……俺の主砲が暴発しそうだぜ……ったくよぉ、とんでもねぇドラ息子だぜ、こんなに女を求めやがってよぉ……無限に性欲が湧いてくるってのはよぉ、良いんだか悪いんだかわかんねぇなぁ……」
提督は壁に身を預けながら、ずりずりと身を擦りつけて廊下を進んでいく。
「て、提督ッ!?」
背後から心配そうな声がした。
そして提督は声の主に肩を抱かれる。
「五十鈴・黒……か……」
息も絶え絶えで苦しそうな提督を、五十鈴・黒は心配そうに見つめている。
「こんなに疲れちゃって……無理しすぎじゃない? 少し休んだ方がいいわね。私の部屋すぐそこだから、休んでいくといいわ」
提督はうつむいたままぽんぽんと五十鈴・黒の頭を叩く。
「違ぇんだ、五十鈴・黒よぉ……疲れてるわけじゃねぇんだわ……むしろ逆だなぁ……」
「逆?」
「身体がよぉ……俺の主砲がよぉ……いや、魂がよぉ……求めやがんだわ……お前らを……闇艦娘をよぉ……シたくてシたくてよぉ……どうにもなんねぇ……」
提督はゆっくりと顔を上げ、真っ赤になった目を五十鈴・黒に向けた。
真っ赤に染まった目は決して充血のせいで赤くなったのはない。
まるで血の色に染まっているかのような深紅の目。
眼球全体が深紅に染まり、変色し、薄ぼんやりと光を放っている。
「その目……提督、もしかして……」
「ったくよぉ、闇の洗礼の儀をするとよぉ、いっつもこうなっちまう……所詮は普通の人間……俺は闇を支配する側じゃなくてよぉ、闇に支配される側ってことなんだろぜ……こんなに簡単に闇に呑まれちまってよぉ……ったく情けねぇ……」
提督は肩を抱いている五十鈴・黒を引き剥がし、よろよろしながら廊下の壁に手とつく。
「お前には疲れてるように見えるんだろうなぁ……でもよぉ、そうじゃねぇんだわ……身体がよぉ、異常なほどに興奮しててよぉ……やべぇぐらいにみなぎってやがんだわ……このままだとよぉ、お前らをめちゃくちゃにしちまう……マジで壊しちまう……もはや
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