第五話 小鷹の妹
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あの後、柏崎星奈の教室の扉の破壊。談話室4の扉の破壊が学年主任の先生にバレてしまい、小鷹と夜空はこっぴどく怒られてしまい、一週間部室使用禁止を言い渡された。
「てかどうすんだよ??」
帰り道で夜空が叫んだ。
「いや、どうすると言われましても…」
小鷹はそれを聞いて少し申し訳ない顔で目を逸らす。事実、部室が使えなくなったのは小鷹の責任だからだ。
「一週間か〜。長いようで案外短いもんだよな〜。」
「確かにね。夏休みも後一週間あるーとか思ってたらいつの間にかラスト一日しかなくて、宿題終わらないとか…」
少しわかりずらい例えだが、夜空にはその例えがしっくりきた。ここら辺の気が合うからこの二人はおそらくいいコンビなのだろう。
と、そこでバスが止まる。いつもならここで夜空は降りるのだが…
「あれ?降りないの?」
今日に限って、夜空は降りずにそのまま残った。それを不審に思い小鷹は聞いたのだが、その時夜空が、ニヤリと不敵な笑みを浮かべていた事に
ー聞かなきゃよかった…
と、心の底から思うのであった。
★★★★★★★★★
「それで…なんでウチに来るのさ…」
「いやいや。消去法でこうなるだろ。」
小鷹に出されたお茶を啜りながら夜空はヘラヘラしながらこたえた。
あの後、降りなかった理由を尋ねると、
「丁度いいから小鷹の家行くわ。」
などと、夜空は言った。いや、ぬかしやがった。一瞬ぶん殴ってやろうかと思ったが、流石にバスの中だ。そこでな自重した。だがその後も、殴るタイミングが掴めず、結果ズルズルと自分の家まで連れてきてしまったのだ。
その選択はきっと小鷹にとってこれから先いい結果をもたらすのは何と無く本人だってわかっている。
わかっているのだけれど、小鷹は先のことよりも今の状況に緊張してしまっているのだ。
何故なら、同年代の異性が家に。しかもクラスでもイケメンと名高いあの、英雄王だ。
これでドキドキしない訳がない。しない奴がいるとしたら、そいつは脳が腐ってる。
「じ、じゃあ…少し片付けてくるから…居間で待ってて…?」
「ああ?別に散らかってたってかまやしねぇって。」
「ボクが気にするんだよ!」
そう叫んで、小鷹はドタバタと音を立てながら二回の部屋に駆け込んだ。
「ったく…そこまで信頼されて無いかね俺は。」
小鷹の慌て具合に呆れ半分悲しみ半分で先ほど出されたお茶を啜る。改めて感じたのだが小鷹は以外と家庭的だ。いつも弁当持参だし、このお茶も彼女が入れたものだ。これがなかなか美味い。
ーあいつ、顔も悪くないし料理も美味いし、もしかしたら目つきを治したらいい女か?
一瞬その考えが頭をよぎったがすぐに振り払っ
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