第6章 流されて異界
第98話 ここは文芸部?
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、時間と言う物は存在して居る。人間の脳が妄想の果てに産み出した幻想とは違うと思うのですが……。
まぁ、平行世界とは無数に存在して居る以上、俺の暮らして居た世界とは理の根本から違う世界が有ったとしても不思議ではありませんか。
それで彼女……朝比奈みくるに関しては、今年の七月八日の朝に彼女と今一人の人物と共に目覚める予定……。彼女らの感覚で言うと二〇〇二年七月七日の夜から旅立ち、一九九九年七月七日の夜に到着。その夜から長門有希により時間凍結処理を受け、今年の七月八日の朝に目覚める予定だったのですが……。その肝心の元長門有希の暮らして居たマンションの一室……一九九九年七月七日の夜からずっと二人が眠らされているはずの部屋には誰も居ず、もぬけの殻状態で有った事が確認され……。
どうにも判り難いな。タイムパラドックスが起きて居るから仕方がないのですが。
始まり。歴史の書き換えは一周目の一九九九年七月七日の夜。
この夜に異世界から現われた二人の人物と、この世界の涼宮ハルヒが接触する事により、元々進むはずで有った世界からズレが発生。
最初の有るべき歴史と言うのは。
一九九九年 ⇒ 二〇〇二年(危険なクトゥルフの邪神は存在せず)
介入された歴史とは、
一九九九年 ⇒ 異世界の二〇〇二年からの介入 ⇒ 二〇〇二年(平行世界化)
その流れを続ける為には、今年……すなわち、この世界の二〇〇二年七月七日の夜に朝比奈みくるともう一人の人物が一九九九年七月七日の夜に向かって旅立たなくては歴史が元の流れに戻るはずなのですが、彼女らふたりがその夜に動く事はなく……。
一九九九年から二〇〇二年に帰還すべき二人が初めから存在して居なかった、と言う過去……一九九九年七月七日が出来上がったと言う事。
一九九九年 ⇒ 異世界からも、未来世界からも介入なし ⇒ 現在の二〇〇二年
結果、一九九九年七月七日の夜に起きたハルヒと名付けざられし者との接触が起きなかった事が確定。過去が再び、危険な邪神が現われる事のない歴史の流れ。俺が暮らして居た世界と同じ流れに成ったと言う事。
これにてこの一連の事件は終了。
……と成るはずだったのですが。
本来なら、彼女。朝比奈みくるが生まれた時代へと歴史が進む事のなく成った事により、朝比奈みくると言う存在が生まれて来る事も、そして、彼女を過去に送り込んで来る組織も存在しなくなったはずなので、今年の七月八日の朝の段階で未来人朝比奈みくると言う存在は初めから、この世界には存在していなかった人間に成るはずなのですが。
其処にも介入したのが異世界同位体の俺。どんな裏ワザを使ったのか判りませんが、本来この世界には存在していないはずの朝比奈みくると言う人物をでっち上げて仕舞った。
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