第6章 流されて異界
第98話 ここは文芸部?
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い筋に当たるようなので、おそらく涼宮ハルヒに近付く意図を持ってこの高校に進学したと言うよりは、偶々自宅から近い学校に進学をしたら、其処に涼宮ハルヒを中心とした異能者が存在していた、と言うだけの事なのでしょう。
ここまでならば、別にその辺りを歩いている人間を無作為に選んでも当て嵌まる人間は結構いると思います。
但し、彼女はここからが違う。
今年の二月に起きた事件の際に彼女は異界化現象に巻き込まれ、一度死亡し掛けた経緯が有ります。
いや、症状自体は軽い物。発見が早かった事も有って少し精気を吸われた程度で終わり、その後に心的外傷からPTSDのような症状を発生させる事もなく、ここまで過ごして来たらしいのですが……。
しかし、ここで彼女の家系に問題が出て来ました。
現在は術者を輩出していないとは言え古い家系。更に、秦氏族系でキツネとも某かの関係がある家系の人間が妖物に襲われた。これだけでも、彼女の血の中に潜む何かが目覚める可能性は非常に高く成ります。
そして、この高校に入学してから、他ならぬ涼宮ハルヒの不思議を感知する能力に因り発見され、この文芸部……の皮を被った、涼宮ハルヒの為の同好会に無理矢理入部させられた人物。
俺が能力を発現させるきっかけと成った状況と酷似する体験。それに、同じように古い血の一族でもある。その上、ハルヒに目を付けられたのも同じと来ると、彼女にもそれなりの監視が付けられても不思議ではない。
もっとも、彼女……弓月桜に関しては、ハルヒのついで、と言う意味の方が大きいでしょうが。
更に、ハルヒに発見されたと言っても、弓月桜の経過の監視を行い易いようにハルヒと同じクラスに纏めた事によって巻き込まれたと言う感覚もあるでしょうから、この世界の水晶宮や天の中津宮的には警戒すべき相手とは考えていないはずです。
但し、俺としては別の興味も存在する少女たちでも有ります。いや、興味と言うよりは疑問に近いかも知れませんが。
そう。俺は、この弓月桜と言う少女も知って居ます。
ハルケギニアでは湖の乙女と名乗った長門有希。
同じく、崇拝される者と名乗っていた相馬さつき。
妖精女王と名乗っていた弓月桜。
そして、あのタバサの夢に現われた少女。俺がシャルロットと呼び掛けた時に反応する少女……タバサの妹と思われる少女との別れの瞬間に垣間見えた少女とウリふたつの少女神代万結。
まして、揃いも揃って、ハルケギニア世界の彼女たちと同じ服装。一時的には、実は俺自身が心の奥深くで何か拘りがあるんじゃなかろうかと疑ったセーラー服姿。
もっとも、それを言うのなら、今の俺の姿……。濃い緑色のブレザーに白いシャツ。マゼンタのネクタイと黒のスラックス。この服装は、ハルケギニア世界に顕
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