暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マクロスF
0725話
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の沈黙が続き、再び黙っていたシェリルが口を開く。

「でも、いい? 幾らバジュラを倒すって言ってもアクセルは無事に帰ってくるのよ。あたしの前からいなくなったりしたら、絶対に許さないんだから」

 その口調は、つい数分前までの沈んだ口調では無い。いつものシェリルらしい、自信に満ちた口調だった。
 勿論、この数分でグレイスに対する思いを振り切った訳では無いだろう。だが、今は沈んでいてもしょうがない。とにかく前向きでいるべきだと判断して、無理に装っているのが丸分かりだった。

「ああ、俺は不死身だからな。バジュラ相手に生き残るのはそう難しい話じゃないさ」
「ふふっ、そうね。不死身だったらいいわね」

 俺の言葉に、小さく笑みを浮かべて答えるシェリル。元気が戻って来たと思えばいいんだろうけど。
 この物理攻撃しかない世界では、俺が本当の意味で不死身……どころか、不老不死だってのはさすがに信じられなかったんだろうな。
 いずれ……そう、いずれ恐らく俺の身体の事をシェリルに話すような事にはなるかもしれない。漠然とだが、そんな予感がする。
 もっとも、これはいつもの念動力ではなく純粋に俺の勘によるものだ。何しろ、このマクロス世界に来てからの念動力はグレイスの件で大きな間違いを起こしたしな。
 まさか、色々な意味で怪しいと思っていたグレイスがガリア4で沈むとは、な。
 だが、そうなるとフロンティア政府のキノコに感じているものも間違っているのか? ああ見えて、実は大統領に忠実で真にフロンティア船団の安寧を祈っているとか。
 キャサリンがキノコと婚約しているって話だし……念動力について不安が出来てしまった以上、一度話を聞いておいた方がいいのかもしれない。
 もっとも、何をやるにしてもまずは今回のバジュラの襲撃をどうにかしてからだが。

「そう言えば、そろそろランカちゃんのファーストコンサートの時間ね」

 俺と同じ事を考えていた訳では無いのだろうが、後ろの座席に座っていたシェリルがそう呟く。

「だろうな」
「……ねえ、大丈夫だと思う? バジュラとランカちゃんの関係」

 心配そうに口にするシェリルには、恐らく研究所で見たフォトフレームの件が過ぎっているのだろう。本物のランカの両親とランカの3人が映し出されていた映像の件が。
 今まで俺が考えていたバジュラの狙いがアルトだというのは、もしかして間違っていたのかもしれない。バジュラと関係が深いのがアルトではなくランカだとしたら……そして、今日はランカのファーストライブ。それがバジュラの襲撃と重なっている? これを偶然の一致と考えてもいいのか?
 そんな風に思っているのはシェリルも同様だったのだろう。やがてコックピット内は沈黙に満ち……その時がやってくる。

「デフォールド
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