ポストサイド
2305/12/31 「終末」
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十二時。
気が付いたらそんな時間だった。
部屋にロートさんもいた。
「お前いつもに増して気持ち悪いぞ」
「……」
「……ホント大丈夫か?」
「多分」
あのメールを送り付けたのは誰だ。
「ゲームオーバー!!」
突然扉が開く。
そして、ロートが倒れた。
頭に一発。
マジかよ。
とりあえず、今は入ってきた犯人が先だ。
今俺は武器を持っていないが、上層には既に連絡していた。
「時間切れだねぇ、残念だなぁ」
「……お前は誰だ?」
「誰でもいい、知ったところで意味は無い」
「何が目的?」
「何かが目的」
まるで話にならない。
「敗者は敗者らしく消えるんだよ」
そいつ銃口をこちらに向ける。
そして右手をポケットに突っ込む。
「その程度で俺が消えるとでも?」
「あぁ、この程度では消えないなぁ」
取り出されたのはトランシーバーだった。
こちらは既に連絡済みだ。後は来てもらうだけ。
「プレゼントは貰ってくれるかい?」
「プレゼント?」
「そう、しばらくすれば届く」
「?」
「ま、何処に行っても貰ってくれるか」
何を言っているのだろう。
恐らく俺を消す方法の事だろうが、よくわからない。
物理的なら直ぐに出来るはずだ。
あの集団なら。
「イエスは磔刑を受け、三日後に復活したそうだ」
「?」
「昔のある宗教だよ、300年前くらいまであったそうだ」
「何が言いたい?」
「もし、機械が死の世界を見るなら
新たな神は俺だと伝えろ 」
「?」
「お前は、まさに今預言者になったんだよ!」
「……」
ついにバグったか?こいつ。
前から変人扱いは受けていたが、ここまでとは。
「機械が見れるわけないだろ」
「そうかもしれない、だが知能を持った機械はどうだろうな」
「知るか、機械は機械、人間は人間だ」
「なら俺は?」
「はぁ?」
「まさに、どっちとも言える俺は?」
そいつは笑いながらこちらを見る。
「なぁ?まさに奇跡だよなぁ」
「……」
こっちが疲れてくる。
本当に何がしたいのだろう。時間稼ぎは意味がないのに。
「あ、うん、OK」
「何がOKだ?」
「プレゼントの用意さ」
「君には、虚数になってもらおう」
オートデリートシステム、か。
そんなのを、今、思い出した。
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