マクロスF
0724話
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へと向けてくる。
「シェリル、舌を噛まないようにしっかりと掴まって我慢してろよ!」
「え? きゃ、きゃあっ!?」
ガウォークのままスラスターを噴射して空中に浮き、同時に向こうのビームが放たれるのと同時にこちらも回避しながらガンポッドのトリガーを引く。
ビームと弾丸が交差し、次の瞬間には弾丸がアンノウンのいた場所を、ビームがVF-25Sのいた場所を貫く。
本来であれば向こうの方が攻撃力に関しては圧倒的と言ってもいい。だが、恐らくは威力が大きい分隙が出来るのだろう。それを嫌ってか、アンノウンの巨大ガンポッドから放たれるビームは威力の低いビームのみだった。
そんなビームだけに、威力はともかく連射性は高い。その連射性の高いビームを、俺はガウォークで回避しながら距離を離すようにして攻撃していく。
今打てる手は回避のみ。これで少しは距離を取り、向こうがこちらを見失いやすい状況にでもなれば、まだどうにか出来る手段は残ってるんだが……いや、向こうの性能を知らない以上、ある意味で賭けに近いものがあるんだけどな。
マクロス内の住宅街を疾走しながら、近くにあるビルへとガンポッドの弾丸を通り抜け様に撃っていく。すると当然そのビルは破壊されて砕け散り、地面に倒壊し……背後から追って来ているアンノウンへとその破片が降り注ぎ、向こうの追撃を妨害する。
「よし、今だ!」
破片により一瞬だがアンノウンの速度が緩んだのを見計らい、より速度の出るファイターへと変形し、そのまま一気にアンノウンとの距離を取る。……が、追ってこない?
「アクセル。あのアンノウンとかっての、追ってこないわよ?」
シェリルのその言葉を聞いた瞬間、殆ど反射的に機体を急上昇させていた。急激に掛かるGに背後でシェリルが苦悶の声を上げているが、それでも今は緊急回避をしなければいけなかった。何故なら……
轟っ!
一瞬前までVF-25Sの飛んでいた空間を、背後から放たれた極太のビームが貫いたのだから。
やっぱりな。あのビルの残骸諸共にこっちを始末する気だったか。
そして予想通りにあのビームが破壊し、吹き飛ばし、あるいは破片を消滅させた後を追うかのようにアンノウンの反応が追尾してくる。だが……今回、その選択は失敗だったな。
先程放たれたビームは、ビルの残骸だけではなくマクロス内部にある建物の多くを破壊し、その破片を空中へと巻き上げている。つまり、今の状況で敵は俺の機体を発見しにくい訳で……それは同時に、俺が狙っていた好機でもあった。
「さて、効いてくれよ」
空中に幾つも存在している破片に紛れるようにして劣化版ASRSを起動。これで向こうの探知性能次第ではこっちを見失ってくれる筈だが……
ただ、それにしてもアンノウンの電子的性能がルカの
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