第四章『白玉楼』
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、白玉楼を守るという意味では妖夢の行動は正しいですし」
「そうね。それにしてもあなた、どうして妖夢がこういう性格なのを知っているのかしら?」
「俺たちは外の世界から来たんです。ゆかりんに連れて来られました。主にスキマに落とされて」
「ゆかりん?ああ、紫のことね。それなら御もてなししなきゃいけないわね、妖夢」
幽々子はくるりと後ろを向いて妖夢を呼ぶ。
「何ですか。幽々子様」
「彼らを御もてなしして頂戴。白玉楼の・・・いいえ、幻想郷の大切なお客様だからご丁寧にね」
そう言い残すと幽々子は白玉楼に戻っていく。
「分かりました、幽々子様」
妖夢は刀を収刀し風と零に向き合う。
「先ほどはすみませんでした」
と、律儀に頭を下げて謝罪する。
「別に気にしないって。まぁ俺としては色々と楽しめたからそれで十分」
風は陽気的に答える。
「取り敢えず一件落着か」
やや遠くから眺めていた零が風の近くまで歩み寄りながら言う。
「おまっ!散々人をけしかけた人間が何を言う!!」
またしても視線を外して口笛を吹く真似をする。
「取り敢えず幽々子様が中に居ますのでついてきてください」
妖夢にそう言われ、風と零は妖夢の後ろについていく。白玉楼は想像よりも老朽化しているわけでもなく、かといって貴族が住んでいそうな装飾がなされているわけでもなかった。よく時代劇に出てくる民家とほぼ同じ造りになっている。唯一違う所は広さだ。居間・台所・寝室・普通の民家の二倍の広さはある・・・・と思う。(実際の時代劇の民家を知らないため予想で言っています)
「広いな。やっぱ」
と、誰に言うでもなく呟く風。
「おい、風」
「どうした?折角仲良くなれたってのに」
話の腰を折られてやや不機嫌になっている。
「んな事はいつでも出来るだろうが。まず妖夢に幻想郷の地図書いてもらえっての」
本来の目的を今まで忘れていたらしく、ワザとらしいくポンと手を叩き思いだした仕草をした。
「全く、これだからじじぃは・・・」
「じじぃじゃねぇ!!」
「エ、ナニ?ボクナニモイッテナイヨ?」
視線を外しておどけて風をあしらう。こうなると繰り返ししてしまうので零を無視して妖夢の方を向く。
「フフフ」
前を見ると妖夢が口元を押さえて笑いを堪えている。先に戻っていた幽々子は腹を抱えて笑っている。
「笑わないでくれよ。こっちは以外と傷ついているんだ」
泣きごとを言うかのように妖夢に言う。
「ごめんなさい。貴方たちの会話が面白くてつい」
と言いなが笑いを堪えている。
「はぁ〜、取り敢えず頼みたいことがあるんだが」
「頼みたいこと?」
「ああ、俺たちはまだこの幻想郷に来て間もない。人に関しては完璧だが地理に関してはド素人と言っても
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