アカデミー編
封印術
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ていた巻物をとろうとして、しゅるりと、巻物の縄が解けてしまう。
弱い結びかただったのか。それとも、ナルトが一度見てしまったのか。
内心で、ナルトが見ていないことを祈りながらも、カトナは開いてしまった巻物にかかれた術を見てしまう。
「封印、血縛鎖の術…?」
封印術とは簡単に言えば、対象に何かを縛る術であるが、この血縛鎖の術は他の封印術とは違い、俗にいう抜け道、通り道の様な効能があるらしい。
封印したものがチャクラの総量は多ければ多いほど、封印された側の負担は大きい。封印された側が封印した側のチャクラに耐えきれなり、暴走するようなことが多々あるため、それを解決するために作られらた術の様だ。
ただ、封印術が施された対象に新しく封印術を施すことは不可能である為、この術は対象者に使用するのではなく、対象者に最も近しい物に施されるらしい。
利便性がある術だと思いながらも、カトナはごくりと息を呑んだ。
それを目にしてしまったのは、ただの偶然だったけれども、けれど、彼女は無意識の内にその術に惹かれるように身を乗り出し、己の首筋を触る。
―彼女の体には、赤い、蛇が這ったような痕がある。
―まるで今、彼女が唱えた封印術とそっくりな痕がある。
それはまるで呪いのように、何かを縛る鎖のように彼女の体に這っていた。普段は変化の術で隠していて、知っている人間は、カトナが赤ん坊のころ世話をしていた三代目と世話係の暗部、そして一緒にお風呂に入ったことがあるサスケ、ナルト、イタチだけだ。
カトナもその痕は背中に続いているため、どんな風なのかは詳しくは知らないが、しかし、カトナは知っている。
この痕は生まれた時にはなく、顔すらわからない父が何かしたからついたものだと。
ナルトに封印されたのは九尾。尾獣の中でも最高位であり、そのチャクラの総量はほかの尾獣と比べてもけた違いだ。そんなものがナルトに封印されたというのに、負担が少なかったのは、自分の身体にこんなものが施されていたからなのかと驚きながら、カトナは少しだけ考え込む。
術の構成を見た限り、カトナに施されたこの血縛鎖の術は他と比べると、漏れ出すチャクラの量が少ないように設計されているらしい。
…多分、赤ん坊のころにいれられた術の為、その当時の最適なチャクラ量だったのだろう。だが、今は違う。今は二人とも成長してしまっている。もう少しだけチャクラ量を増やした方が、ナルトへの負担は少なくて済むだろう。
…いじってみようか。
ふと思いついたそれに、カトナは首筋に当てた手にチャクラを込め、集中する。
術の構成はいじらず、あくまでゆっくりと、少しずつ漏れ出すようにするイメージで。
じりじりと、自分の背中に焼き付くような痛みが走ったが、カトナの集中を少し
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