エピソード2 友情
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と言うのも私は小学生の時から人情が深く、動物や物や虫に対しても話しかけてしまうタイプだったのだ。そんな私の性格に草平は魅力を感じていたのだと思う。
いつの間にか顔を赤くしていた私は彼に話しかけられる。
「早くお前の家に連れてってくれよ」
「あ、ごめんごめん」
記憶をたどって覚えのある道を歩いていく。
「実は…私も道はあまり覚えてないんだよね…」
「俺は覚えてる。あのあと雪が学校に来なくなったときに何回も来たからな」
その話をされる度にあのときのことが心を痛めつける。悲しくなってくる。
「草ちゃん…その話は…やめて…」
「ん?雪。泣いてんのか?大丈夫だよ。俺はお前に怒ったりしてないから」
さらに彼が続ける。
「体の傷はすぐなおる。ただ…俺が心配してたのはお前の心の傷の方だ。お前がまだそのことを気にしてるんだったらさっさと忘れちまえよ」
彼はそこまであのことを気にしていないようだ。そのことを聞いて少しほっとした。とともに草平の優しさに嬉しくなった。
そんな話をしながら私たちは着いた。私の家に。
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