最強の布陣
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
シオンたちはユイの情報を元に、ヨルムンガンドの攻略を開始していた。
ユイの情報によれば、ヨルムンガンドは核を中心としたエネルギー回路により構成されており、その核を破壊しない限り再生を繰り返すとされている。
そしてその核のある場所というのが───
「奴の額ってわけか・・・」
「はい、でもその強度ははかり知れません。普通の物理、魔法攻撃ではなんとも・・・」
「そして遠距離攻撃も一切受け付けないときた、これじゃあまるで・・・」
「無敵、だね・・・」
エリーの言葉はまさに的を射ていた。しかし、シオンには一つ違和感があった。
「なぁ、ヒースクリフ」
「何かね?」
「ヨルムンガンドはほぼ全ての攻撃を受け付けないんだよな?」
「ああ、そうだが」
「・・・ユイ、その他にもアイツが受け付けないものはなんだ?」
ユイは彼の質問に対し、疑問に思いながらも答えた。
「おそらく魔法以外にも、麻痺、毒などの異常系統の部類も受け付けないと思っていいです」
「目眩ましも?」
「は、はい」
「シオン、さっきからどうしたんだ?」
「いや、一つ疑問に思ったんだ。魔法、物理、異常系統を受け付けずに更に目眩ましも効かない。確かにこれは無敵だ」
「それがどうした?」
キリトの疑問に対してシオンはこう答えた。
「外部からの攻撃も干渉も全て受け付けない、じゃあ・・・」
彼が思った最大の疑問、それは───
「アイツはどうやって俺たちを見てるんだ?」
「あっ・・・!」
「言われてみれば、確かに・・・」
シオンの言葉に皆は同じ反応を示す。
「音、とか?」
「いや、それはない。蛇には内耳はあるが、空気中の音波を集音する器官はない」
「じゃあ、どうやって・・・」
「これはあくまで勘だが、音を聴かずに獲物の位置を特定する蛇だけが持つ武器を一つだけ知っている」
「それって・・・?」
「ピット器官って知ってるか?」
ピット器官とはヘビが暗闇の中で遠くのネズミなどの獲物が発するわずかな体温を正確に察知するもので、ガラガラヘビ、ニシキヘビなどのヘビには、目と鼻の間にコレがあり、この器官が周囲の微弱な赤外線放射、つまり熱を感知することができる。
「熱の感知、この世界に存在するのか?」
「おそらく、奴は熱をデータ化してそれを読み取っているんだと思う。そしてそれを元に俺たちの位置を割り出して攻撃を仕掛けてくる」
「でも、それがどうしたんだよ?」
「まだ、分からないのか?これだけのヒントがあって分からないとはキリト、お前やっぱりバカだろ?」
「なッ!
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ