最強の布陣
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「ッチ!!」
ヨルムンガンドはそれを自力で振りほどき、二人を吹き飛ばす。二人は空中で体勢を立て直しヨルムンガンドの核を睨む。
「クソッ!ダメか・・・!」
「いや、少なくとも傷は付けたみたいだ。見てみろ」
そう言ってシオンはヨルムンガンドの核を指差した。そこをよく見てみると、核にヒビが入っているのが確認できる。どうやら先ほどの攻撃は通っていたようだ。
「あと一撃入れられれば・・・」
「でも、向こうもそう簡単にやらせてくれないようだな・・・」
「何ッ?」
ヒースクリフの一言にシオンとキリトは疑問符を浮かべる。しかしその言葉の意味をすぐに知ることとなる。
「み、見ろ!あれ!!」
「ッ!ヨルムンガンドが・・・!」
「変化、している・・・!?」
ヨルムンガンドが蛇の姿から形状を変化し始めたのはヒースクリフが言った直後だった。
背中からは翼が生え、その翼は徐々に数を増やし左右五枚ずつとなったところで変化は止まった。しかしその姿は正しく蛇のそれを超えた存在だった。そう、蛇の先の存在、超えたものだけがなれる存在。
それは───。
「龍・・・!」
「ギャアアアアアアア!!!」
ヨルムンガンドから滲み出る殺気が更に鋭さを増す。その殺気に多くのものがたじろぐ。
「そんな・・・」
「須郷の奴、さながら傷つけられたことを根に持っているんだろう。なんて嫉妬深い男なんだ・・・」
「・・・アルモニー」
『なんだ?』
「アイツの力はどれくらい上がった?」
『そうだな、プラス59%と言ったところか・・・』
「それは総合的にか?」
『ああ、おそらく半分を防御に回しているがな』
「そうか」
アルモニーから情報を受け取ったシオンは再び核を見る。どうやら核の方は再生されておらずヒビが入ったままである。
シオンは再び考える。
アイツは今空にいる。さっきもそうだが迂闊に攻め混めば全滅はあり得る、だが核を破壊しない限りどんなに攻撃したところで意味がない。
クソッ!いったいどうすれば・・・。
そう考えているシオンの手を誰かが握った。その握っている人物を見ると、そこにはエリーシャがいた。
「ッ、エリー・・・」
「大丈夫、君なら勝てる」
「何を、根拠に・・・?」
そう言ったシオンに対してエリーシャは首を横に振る。
「根拠なんてない。でも、わたしは信じてる。君は、シオンは、どんな不可能も可能に変えてきたから!」
「ッ!!」
その言葉にシオンは思い出した、あの頃を、SAOでの自分を。
彼は、シオンというなのソロプレイヤーは、常に可能性を信じて模索し、どんな時
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