原作開始前
救われた少女たち
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んの目が見開かれる。
「お姉ちゃん、この写真の人って!」
「やっぱり簪ちゃんもそう思う?」
「うん。そっくり」
思ったことは同じだった。
「というわけで拡大したものがこちらです」
「ぐっじょぶ」
その写真を四人で見る。……、
「そっくりね」
「そっくり」
「そっくりですね」
「そっくりだね〜」
「というか本人よね」
満場一致で可決だった。
「虚ちゃん、調べた結果はどうだったの?」
「ほとんど関係するものはありませんでしたが、一つだけ関係ありそうなものがありました」
「どんなもの?」
「第二回モンド・グロッソの決勝戦で織斑千冬の弟を攫って脅迫が起きたようです。そして、織斑千冬が弟を助けに行ったときには全て終わっていたそうです」
「その時の映像はある?」
「勿論です」
映し出された映像にはディケイドともう一人仮面ライダーがいた。あれは確か……
「仮面ライダーアビス?」
そうそう、それだ。ディケイドに出てきた敵の仮面ライダー。戦いは続き、ディケイドの勝利で終わった。鎌田が特撮のディケイドのように灰色のオーロラに消えていった。すると、彼は変身が解けるのと同時に膝をついてしまった。
「「「「あっ!?」」」」
私たちは一斉に声を出してしまった。だけど無事のようだ。
「「「「ふぅ〜」」」」
一斉にため息を吐く。……息ピッタリね。
彼は織斑千冬とその弟の織斑一夏に何かを話し掛けた後にあの時と同じくマシンディケイダーに乗って去っていった。
「虚ちゃん、何て言ってたか音上げれる?」
「やってみます」
聞こえなかった声が徐々に聞こえてくる。
『……年…………の……問だが、この世界には知らなくちゃいけないことと、知ってはいけないことの二つが存在する。今回のことは知ってはいけないことだ』
やはりあの人だ。あの時と同じ声。そう考えているとまた声が聴こえてきた。
『さっきのアビスは本物だ。ついでに俺もな』
あのアビスは本物!? どういうことなの? あの特撮の世界は本当に存在する……? 最後にあの人が去る前にまた声が聞こえた。
「通りすがりの仮面ライダーだ。そうだな……遥とでも読んでくれればいいよ。じゃあな」
「「「「遥(さん)(様)……」」」」
それが名前か……。確実に偽名だけれどようやく知ることの出来た名前……。……って、
「虚ちゃん!? 今様付けしてなかった!?」
「なんのことですか? お嬢様」
「……顔赤いわよ」
「えっ!? ……あ」
「う〜つ〜ほ〜ちゃ〜ん〜」
「あ、あはは……さようなら!」
「待ちなさーい!」
「お嬢様とお姉ちゃん仲良しだね〜」
「……うん。本音、プ
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