第三話 田母神少佐!名前は気のせいだ!その六
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「日々努力し珠になってもらいたいでごわす」
「わかりました、元老」
「私達はこれからも努力します」
若者達もはっきりとした声で西郷に答えた、そのうえで学んでいくのだった。
西郷はこの学問の講義の後で執務室に戻った、そこで仕事をしようとしたがここでだった。日帝衆の文官が来て。
そのうえでだ、こう彼に言うのだった。
「あの、空軍衆から」
「話でごわすな」
「はい、それがあるとか」
「わかりもっそ」
わかったというのだ。
「では今から」
「空港に来て頂けるでしょうか」
「空港でごわすか」
「はい、そこで」
話したいというのだ、空軍衆の者達は。
「今からそちらに」
「空港、京都の空港でごわすか」
「いえ、奈良の」
そこのだというのだ。
「航空自衛隊幹部候補生学校の」
「あの場所でごわすか」
「丁渡自衛隊への指導にあたっていまして」
「それで、でごわすな」
「あそこにおられます」
「わかりもした」
西郷は文官に確かな声で答えた。
「では今から行って来るでごわす」
「ヘリを出しますか?」
文官は西郷に移動手段でこれを出した。
「そうされますか」
「いや、それには及ばないでごわす」
「それでは」
「縮地法を使うでごわす」
文館にこう答えるのだった。
「そうするでごわす」
「わかりました、それでは」
「では行って来もっそ」
こう答えてだ、その場ですぐにだった。
西郷は姿を消した、そして一瞬で。
その奈良にある航空自衛隊幹部候補生学校に着いた、かつては滑走路がなかったこの学校も今では立派な空港がある。日帝衆の指導で造られたものだ。
その空港に着くとだ、早速だった。
如何にも武人という端正なアジア系の顔立ちの男と金髪碧眼の男が迎えて来た、二人共着ているのは第二次世界大戦中のドイツ空軍の軍服とほぼ同じものだった。青いズボンが乗馬用になっていてブーツのそれだ。
その軍服姿で西郷の前に来てだった、二人共陸軍のものと同じ敬礼をしてそのうえで彼に対してこう言った。
「元老、ようこそ」
「よくぞ来て頂けました」
「それでは今から」
「あの不埒者共のことを」
「お話しもっそ」
そうしようとだ、西郷はまずはアジア系の男を見て言った。
「源田健吾大将」
「はい」
源田が応えそしてだった。
西郷は金髪の軍人にも顔を向けてだ、彼の名も呼んだ。
「ジークフリート=ハルトマン大将」
「はい」
「ではこの度は」
「はい、田母神少佐がです」
「彼が果たしてくれます」
「ではこちらかでごわすな」
西郷は重厚なバスの声で二人に応えた。
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