7.実戦
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。
「なぜ、そう思うのですか?」
「あの毛玉の移動速度が想像以上に速い」
「なら、助ければいいのでは?」
もっともな答えをブラックは返してきた。
確かに、ここでなのはを助ける事は出来るが、その後にどう影響が出るか分かったものではない。
ここで手助けるの得策ではない。だが、それ以上にここでなのはに何かが起きてはまずい。
少なくとも、なのはが変身するまでは手出しをすることは阻止しなければいけない。
あの毛玉はなのはが詠唱している最中に攻撃を仕掛けてもおかしくは無い。
そう言った思いからか、夜市の周囲に四つの黒い魔力弾が形成される。
「ファイヤ」
その一言と共に魔力弾が一つ毛玉に向かって恐ろしい速度で弧を描きながら衝突した。
その衝撃で毛玉は後ろに吹っ飛び、なのはとの距離が開く。
その代わりに毛玉は怒ったのか全身を震わせながら、周囲を見渡すが、夜市は上空100メートル、到底見える場所ではない。
結果として、毛玉はなのはを標的として、飛びかかった。
なのはと毛玉の距離は約100メートルほど、そこから毛玉は跳んだ。
まるで飛ぶように跳んだ。
「なっ…!」
驚きの言葉が漏れる。
想定外、今起きている事がまさにそうだった。
そんなに跳べるとは考えていなかった。
毛玉がなのはに激突するまで時間はあった。その出来事のせいで判断が遅れた。
夜市の周囲にあった魔力弾を毛玉に向かって発射する。
だが、遠い。間に合わない。
一瞬はそう考えた。考えてしまった。
だが、現実はそうではなかった。間に合った。寸でのところで。
なのはに激突する直前、魔力弾が当たり、毛玉の軌道がずれた。なのはの10メートルほど前方に。
それを見た直後に、夜市の口から安堵の声が出た。
当たらなかった場合はユーノが守ったかもしれない。
それでも、完璧ではない。もちろん自分もそうだ。
だが今回は守る事が出来た。
夜市がそう安堵していると、なのはの周囲から光の柱が出現した。
それが収まると中にはオレンジの私服ではなく、聖祥大の制服の様な服装に杖の様なものを持った姿になっていた。
ここからは声は聞こえない。だが、行動からなのはの慌てふためいているいる様子が見えた。
つい口元が緩んでしまう。
ついさっきまでは安堵していたのに、だ。
変身さえできれば、その後は殆ど大丈夫であろう。口には出さないが、そんな考えが頭の中にはあった。
その予想通り、その後の問題はなかった。
周囲が破壊されいることを除けば、だが。
なのははパトカーのサイレンを聞いた途端に逃げてしまったので、その処理は夜市がやる事となったのだ。
警察が来る直前まで時間がかかったが、何とか周
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