眷属、集めます
第25話
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変えましょう。白音さんはどうしたいんですか?」
「だから」
「重要な事です。その答えで僕の行動は変わりますから。白音さんはどうしたいんですか。どんな未来が最高の未来ですか?」
祐斗さんはボロボロのはずなのに、その目はもの凄く力強く、全てを委ねたくなるような慈愛に満ちていました。だから、はっきりと自分が望む最高の未来を語る。
「お姉ちゃんが傍に居て、祐斗さんが傍に居て、『断罪の剣』の皆が居る日常」
お姉ちゃんと一緒に暮らしたい。だけど、祐斗さん達とも一緒にいたい。それが私の偽らない本音だ。
「なら、これから僕がやることを信じて下さい。絶対にその未来を作ってみせますから」
そう言って立ち上がる祐斗さんは、何時になく男らしい姿だった。その姿に私は全てを委ねる決心をする。
「お願いします。王」
side out
黒歌に接触する度に魔力の経路をメチャクチャにされたせいでこれ以上は無限の剣製以外の維持が難しい状態にまで追い込まれてしまいました。ですが、こちらにはまだ切り札があります。というか切り札を切らないと殺されちゃいますね。
「そんなところに隠れてたのかにゃ〜。そろそろ諦めてくれるとお姉さん嬉しいんだけど」
「諦めるって言葉、僕は大嫌いなんでね。仙術がここまで厄介だとは知りませんでしたよ」
「そうでしょ。仙術は極めれば出来ない事なんてほとんど無いもの。それだけ強力な力だけど扱うのも難しいから廃れていっちゃった」
「僕も色々と仙術に関しては調べましたけど、色々と情報が錯綜していましてね。ほとんど分かりませんでしたけど、少しだけ分かった事もあります。仙術で扱う気の中で自然から取り込む外気、これには良い気と悪い気、陽と陰に分かれていると言う事です」
「確かにそれは基本中の基本だけど、それを知ったからって意味なんかないでしょ」
「いえいえ、僕達研究者からすれば別の答えがあるんですよ。陽と陰に分かれているだけで純粋なエネルギーとしては性質が逆なだけと言う答えが出て来ます」
「それで?」
「極論で言ってしまえば、性質を取り除けばこれほど莫大なエネルギーは無いってことですよ」
周囲から気をまとめて回収して無限の剣製に一番近い所にある魔剣に通していく。
「あんた、まさか」
「ええ、机上の上では陽と陰を取り除く術式は完成しています。そしてお披露目と行きましょうか」
気を通した魔剣は濾過装置の様な物であり、これによって自然の気を純粋なエネルギーに変換する。ここまでは問題無い。問題なのはもう一つの魔剣。こちらは純粋なエネルギーを通す為の経路を作り出す魔剣。経路を造るのは問題ない。問題なのは純粋なエネルギーをちゃんと魔剣に流し込める
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