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ゼロの使い魔ー紅の書ー
親睦会
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  「お主がウェールズが召喚した使い魔か・・」

  引き込まれそうな存在感と重低音の声が届く。

  「ーークード・ヴァン・ジルエットだ・・クーって呼んでくれ」

  この場だけ敬語を使うのは違うかんじがする
なにより礼儀作法も知らないから
ボロが出るだろうとーー
飾らない話し方で応える。

  「私はーージェームズ・テューダー・・アルビオンの王だ」

  こちらを見定めるように目を凝らして
いるようだ、だけどオレは自分を
偽ったりできない・・いやーー
したくないだから自然体で
いればいいさ。

  「ーーふふふ・・気に入ったぞクーいい目をしているな、息子をウェールズを頼めるか? 私は見たとうり老齢で先は長くないだろうからな」

  親が息子を思う目っていうのかな
穏やかな目だ・・親の顔すら・・
知らないけどな。

  「オレの方が年下だし・・礼儀作法とかの教育も受けてないぜーーいいのかよ?」

  無理があるだろ? と言わんばかりに
肩を竦めた。

  「小難しいことは周りに任せればよい・・私が生きてるうちは心配いらんがなーーそうではなくな内面のことだよ」

  揺るがない自分をもっている者は強いからな・・
私にはなかったーーだから託そう若者達に。

  「頼めないだろうか?」

  老齢になっても衰えない力強い瞳が
目を反らすことなくこちらを捉える。

「そういうことなら、任せとけ!」

  自信満々に親指を立てる。

  ◇◇◇

  目が覚めクーを探すがいない・・

「クー・・どこにいるの?」

  起き上がり部屋を出て歩きだした。

  「なにここ・・広すぎ」

  少し歩いただけで迷ってしまうくらい広い。

  「レン様・・なにかごようですか?」

  たまたま通りかかったメイドが立ち止まる。

「クーのところに・・いきたいの」

  離れたらいけないきがする。

  「それでしたら・・こちらです、着いてきて下さいね」

  くるりと反転し先導するように歩く。

  「わかったわ・・」

  早くクーのそばに・・

  「こちらですーーでは失礼しますね」

  一礼してから仕事に戻っていく。

  中からクーの声が聞こえた。

  「そういうことなら、任せとけ!」

 ◇◇◇

  「変な空気になってしまったな・・では食事が冷めるまえに頂こう」

  この少年になにが出来るかわからんが・・
只者ではないような感じもするしの、
どちらにしろ我々だけでは・・
打開策などない・・ならばーー
賭けてみるのも悪くない。

  「そうですね、頂きましょう父上」

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