運命は優しく…残酷だ
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。この先どんな事が起きても対応できるようにしなくてはと気持ちを入れ替える。
扉を開け、掲示板へと向かう。
目的地に着くと、掲示板には俺の名前と相手の名前が書かれていた。
『間桐 慎二(まとう しんじ)』
間桐 慎二。一体どんな性格なんだ。慎重なのか、いい加減なのか。又操っているサーヴァントのクラスは?そして真名は?情報が少なすぎる。相手がそう簡単に現れるとも限らないし、第一一体誰が間桐 慎二なのかも分からない。
どうするか考えていた時だった。
「もしかして君、僕の対戦者?」
後ろから聞き覚えのない声を掛けられた。そして、その『対戦者?』というワードを使うということは、まさか…。そんな思考をしながら振り向いた。
そこには海藻類を思わせるような青い髪をした男が立っていた。俺と歳は変わらない位か。服装は俺と同じ制服に改造を加えたもの。チャラいなぁ…というのが印象だった。もしかして、この男が俺の対戦相手か…。
「ということは君も俺の対戦相手?」
「バカだね君!ここにいるならそう考えるしかないだろ。もしかして天然君?ああ、これなら一回戦は余裕かな?」
この間桐 慎二という人物はこういう性格らしい。若干カチンとくる所はあるが、この性格なら躊躇せず戦える。
「ま、精々僕を楽しませるぐらいの努力はしてよ」
そう言って、慎二はその場から離れて行った。
『ああ言う人間に限っては口だけというのが多い。気にする事はないぞマスター』
慎二が階段を降りていくとセイバーが俺に声をかけた。セイバーの優しさに口元が綻ぶ。
『しかし、あの小僧の言っている事は気に食わないなァ。次に会った時が楽しみだ』
霊体化しててセイバーの表情は分からないが、決して良いものではないのがすぐに分かった。マスターである俺ですらセイバーから放たれる負のオーラが伝わってくる。
「と、とりあえず飯でも食うか!腹が減っては戦はできぬって言うしな!」
早く話題を変えなくてはマズイことになると察した俺はセイバーに食堂で何か食べようという案を出した。
『む、飯か?腹は減ってないが、確かに朝飯を摂っておいたことに越した事はないな』
「そうだ!だから、朝はガッツリ食べて今日一日を乗り越えようぜ!」
『了解だマスター。ではそうと決まれば、すぐに食堂へと行かなくてはな!』
いつものセイバーに戻り、明るい口調になった。少しだが安心した。あまり不機嫌でいられると俺からも絡みづらいし、雰囲気が悪くなる。フォローに回るのも大変だからあまりこういうことは起こって欲しくない。
『行くぞマスター!』
そう言いながら、実体化し、階段付近へと走っていくセイバー。まるで小さな子供のようにはしゃいでいる
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