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死人使い
第十章
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「私に倒されるからな」
「言うのう。見たところ」
 老人はその赤く不気味に光る目で役を見ながら言った。
「瞬間移動も使える辺り」
「相手の力量を見極めるだけのものはあるか」
「そのつもりじゃ、相当な者か」
「少なくとも貴様よりはな」
 強いとだ、役は老人にこうも告げた。
「そう言っておく」
「左様か」
「ではいいな」
 役はその手に幾つもの札を出した、その札も黄色い。
「今から貴様を倒し仕事を終わらせてもらう」
「そう言うか」
「その通りだ、攻めさせてもらう」
 言いながらその札達を老人に向かって投げる、すると。
 札達は役の手から離れるとすぐにだった。黄色い鳥達になり。
 そのうえで老人に襲い掛かる、だが。
 老人はその鳥達にも闇の球をぶつける、そうしてだった。
 役の放ったその鳥達を潰す、鳥と球が相殺され消えていく。そうして残っている球で役をさらに攻める。
 しかしだ、それにだった。
 役はさらにだ、鳥となる札を放ってだった。
 老人に攻撃を続ける、それで球も打ち消す。そうしてだった。
 その鳥と球の攻防を続ける、暫しそうしていて。
 そしてだ、そのうえで。
 彼は二人になってだ、それからだった。
 三人になり四人になり五人になってだ、そのそれぞれでだった。
 札を放つ、しかし老人もだった。
 その彼等と互角に戦う、五人になった役とだ。そうした中で。
 役のうちの一人の目が光った、そうして。
 老人の影に何かが突き刺さった、それは光の刃だった。その刃が突き刺さると老人の動きが止まった。そこに。
 役の無数の鳥達が炸裂した、勝負は一瞬で決まった。老人は黄色い鳥達を身体に受けてそうしてだった。
 倒れる、役はそれを見て一人に戻って言った。
「勝ったな」
「仕掛けか」
「私の術は陰陽道だけではない」
「目が光ったが」
「そうだ、目でだ」
 それでだというのだ。
「こうした力も使える」
「わしの影を貫きか」
「その動きを縛ったのだ」
「影、即ちわしの魂の動きを」
「そうした、私の力量は見極めていた様だが」
「そうした術まで使うとはな」
「力量を見抜かれようともだ」
 それでもだというのだ。
「その手の内は隠せる」
「それでか」
「そうだ、こうしてだ」
 そして、というのだ。
「相手がこちらの動きを一つと信じ込むまで、若しくは完全に戦いに集中した時にな」
「今の様にか」
「切り札を使った」
 今で言うと影を攻めることだ。
「この様にな」
「そういうことか、主の頭の出来まで見るべきだったな」
「生憎それは出来ない」
「それは何故だ」
「決まっている、私は貴様より遥かに長く生きていてだ」
 老人、彼よりもというのだ。
「多くのことを学び知っているの
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