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死人使い
第四章
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「ですからグールの倒し方でいいかと」
「一太刀ですね」
「それで倒すべきですね」
「我々は刀を持っていないのですが」
 それでもだというのだ。
「彼等は今のところ村から出ずあそこにいるだけで」
「準備をしていますね」
 ここでだ、役は相手の考えを読んで述べた。
「村から出て」
「そして、ですね」
「死人を村の外にも広めます」
 そう考えているというのだ、相手は。
「おそらく村人が全員死人になってから」
「その時にですね」
「村から出て」
 そして、というのだ。
「死人をさらに広めます」
「グール達をですね」
「そうです、つまり」
「まだ村には生きている人がいますか」
「そうなります」
 だからだ、まだ死人達は村から出ようとしないというのだ。
「幸いにも」
「それは何よりです」
「それでグールですね」
 役はその話に戻した、そのうえでアジュラーンに言うことは。
「私達の刀でも」
「一太刀だけです」
「一太刀を浴びせればですね」
「グールは倒れて動かなくなります、しかし」
 それでもだとだ、アジュラーンは言葉を加えたのだった。
「もう一太刀を浴びせれば」
「その時はですね」
「グールは蘇ります」
 これがグールの特徴だ、アジュラーンはイスラム世界に伝わることのことを二人に話したのである。
「ご存知ならば」
「はい、それで」
「死人を火ではなく剣で」
「倒させてもらいます」
「そうして仕事をさせてもらいます」
「あの村はおよそ千人です」
 ザッハラームが村の人口をここで話した。
「そこにまだ腐りきっておらずグールになれる死体が加わります」
「千人よりも幾分か多いですね」
「それだけです」
 彼等の敵となる死人の数はというのだ。
「そしてです、そこに」
「死人使いの、ですね」
「老婆がいますね」
「背が低く腰が曲がり」
 ザッハラームは老婆の外見的特徴も話す。
「ヴェールを被っています」
「その老婆がですね」
「村の何処かにいますね」
「そしてその老婆を倒せば」
 それで、というのだ。
「仕事は成功となります」
「わかりました、では」
「今からはじめさせてもらいます」
 二人も応える、そしてだった。
 早速だった、役はその手にだ。
 数枚の白い札を出した、その札を前に投げると。 
 札達は忽ちのうちに白い鳥達になった、そうしてだった。
 村の中を進んでいく、そうして。
 鳥達は村の中に入った、そのうえでだった。
 役は本郷にだ、こう言ったのだった。
「確かにな。生存者はな」
「いるんですね」
「いる、僅かだがな」
「だからまだ動いていないんですね」
「そうだ、しかしだ」
「その生存者が、ですね」
「危ういな」
 そうした状
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