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『曹徳の奮闘記』改訂版
第三十六話
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しまう。

「……分かった。此処へ通しな」

「は」

 それから数分も経たないうちに使者が来た。

「お前が使者かい?」

 使者だったのは王双の兵士だった。

「今回、連合軍の召集は袁紹と十常侍の張讓の謀です。これがその手紙です」

 兵士は馬騰に手紙を渡した。

「………成る程な。疑いが確信に変わったな。王双に言っといてくれ。我々は内部で争いがあれば即座に涼州へ帰還するとな。シ水関への攻撃はあまり全力ではしないように伝達しとくわ」

「は。ありがとうございます」

 兵士は頭を下げて、天幕を出た。

「母様、王双は何て?」

 馬超が聞く。

「……この戦いは、全て仕組まれているみたいだ」

「「ッ!?」」

「……場合によっては、連合軍を裏切るからね。覚悟するんだよ」

 馬騰は二人にそう言った。






―――シ水関―――

「………しかし、この大砲は凄いな……」

 クロエが言う。

「この大砲は、俺の時代から約百三十年くらい前の大砲だ」

 俺は、八門の大砲―――『四斤山砲』を見ながらそう言った。








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