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原石とダイア
第三章
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りと告げてきた。
「あんたの今の流れだとね」
「どういうこと?」
「ちょっと考えればわかるわよ」
 食器を拭き続けながら述べてきた。
「ちょっとね」
「!?どういうこと?」
「この前話したと思うけれど」
 今度はこう言ってきた。
「ちゃんとね」
「この前話したって」
「答えはそこにあるわ」
 しかし今は答えないのだった。だが意地悪ではなかった。
「そこにね。さて、と」
 ここで食器を全て拭き終えた。
「終わったわ。後は」
「休憩ってこと?」
「紅茶がいい?それともコーヒー?」
「ココアある?」
 彼が頼んだのはどちらでもなかった。第三の選択肢であった。
「ココア。それかホットミルクか」
「ココアならあるわよ」
 返って来た答えは彼にとっていいものだった。
「それね」
「うん、御願い」
 自分の膝に乗ってきたサワディーの相手をしながら応える。
「ココアでね」
「前は白湯ばかりだったのにね」
「こういうのも変わってきたのかな」
 首を少し捻ってから述べた。
「やっぱり。飲むものも」
「そう思うわ。何かが変わったら全部変わっていくものよ」
 母はそのココアを淹れながら彼に述べた。

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