暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜銃声と硝煙の輪舞〜
静かなカーチェイス
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すなわち、社会的に重要な地位にいるか、金を持っているか。
そこにどんな人物が乗っているかは関係ない。
リムジンに乗っている、その事実がもうどうしようもなく金持ちと言う肩書きに直結するのである。
そして、それを付け狙う素人の尾行。
二つから導き出される結論は、割と簡単。
誘拐。
そこまで木綿季に説明した時、助手席方面からフン!という鼻息が聞こえてきた。ガキが知ったような口を聞くんじゃねぇ、という事だろうか。
車はスッと脇道に逸れた。
それは何気ない動作であったが、何らかの合図でもあったらしい。百メートルほど向こうに止まっていたグレーの電気自動車が音もなく滑り出し、すれ違う。その窓にはカーテンが引かれていて、内部の様子は完璧にシャットアウトさせられていた。
入念だなぁ、と呆れ半分感心半分ですれ違っていくその車を、蓮は窓枠に頬杖を付きながら見送る。
心の中で合掌するのも忘れない。
リムジンが目的地に着いたのは、念には念を入れて一時間後であった。
「ホントにこれでよかったの〜ん?」
怪訝げに言った二十代くらいの女は、白のワンボックスカーに背を預けていた。
一言で言うと、ふざけた女だった。
少しだけ小柄な身体に不相応に出っ張っている胸を覆うのは、『一昔前のスケバンがしていたようなサラシを少しだけオサレにしてみましたよ』的な、淡い紫色のターバンみたいな細長い布一枚。その上に自衛隊でも着るのを躊躇するような、救命胴衣を気持ちだけスマートにしたようなゴツい防弾ジャケットをぞんざいに羽織っていた。
腰にあるのはスカートですらなく、水着のパレオみたいな三角巾っぽいヤツと、その後ろに肌が見えそうで見えない絶妙な不透明度を誇る布が垂れ下がっている。
耳に当てているのは、携帯端末。
しかしただの今通話状態にはなっていない。女子高校生かと突っ込みたくなるほどのジャラジャラとした携帯ストラップ群。その中の一つが小刻みに振動し、『音』を作り出している。
通話の相手は女性。
しかし、その性別を知っている女は、しかし同時に自分と同じようなバケモノであると知っている。
だがその口調に一切の緊張はない。
敬語すらもなかった。
「ご依頼通り追いかけっこしたけどぉ、バレてんじゃないのかにゃ〜ん?」
『構わん。黒峰重國が飼っている小鳥達は、どうせチンピラの寄せ集めだ。頭のない能無しどもにそこまでを考える脳細胞はない』
電話の相手に、いつにもなく言葉にトゲがあるのを女は感じた。
苛立っているのか不機嫌なのか。どっちにしろあたしに当たんじゃねぇよ、と思ってしまうが、さすがにそこまで言えるはずもない。
代わ
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