罪と相棒
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よ」
言い方を少し変えて俺は返答した。
デスゲームがクリアされたのに死ぬなんて言ってたキリトは激怒し考え直せと言うからだ。
でも、俺が決めた事だ。
責めてもの償いだ。
「幕を閉じる?」
「意味はお前が考えろ。
お前が思った答えが俺の答えだ」
俺は罪を背負って生きている。
それは仮に俺がデスゲームから生還しても変わらない。
俺は忘れるのが怖い。
俺が殺したプレイヤー達を殺した事実を忘れるのが怖いんだ。
デスゲームから開放され現実世界に戻れば俺は多分、タクトでは無くなる。
「俺は罪を背負って生きてる。
それは仮想世界でも現実世界でも変わらない」
仮想世界でも現実世界でも俺は生きている。
今、現実世界の俺は小刻みに決められた心臓の鼓動がリズムが目は仮想世界に感覚は仮想世界に生きている世界は仮想世界と現実世界の両方に
「でも、俺は仮想世界で生きている
現実世界の俺は生きていても死んでいる。
矛盾してるけど生きていて死んでいるんだ」
現実世界の俺は生きている。
でも死んでいる。
仮想世界の俺は生きている。
でも死んでいる。
どちらも真実で矛盾しあって答えを曖昧にしている。
「俺もそう思う。
確かに現実世界で俺は生きている。
でも、仮想世界でも生きている」
現実世界の俺と仮想世界の自分とでは生きる世界が違うかも知れない。
仮想世界では命を削り前に進み生きる。
現実世界では息を繰り返し心臓を動かし生きる。
でもどちらも本当で嘘ではない。
どちらも真実で仮想世界でも現実世界でも俺は今を生きている。
「俺は生きている。
でも、死んでいる」
俺は本当なら死んでいる。
彼女が相棒がいなければ俺は死んでいた。
本来なら俺が死んでいた現実を彼女は書き換えた。
死ぬ筈だった俺を守る為に犠牲になり死んだ。
俺はあの時、死んだ筈の人間だ。
でも、今を生きている。
「俺も今を生きているけど死んでいる。
色んな人達が俺を支え助けて守って俺を前進させてくれた。
あの人達がいなかったら俺は死んでいた」
「俺もだ」
「その中にお前を入ってるからな」
明るい笑顔が少年の顔を自然と笑顔にさせた。
俺はキリトを助けた覚えがない。
キリトは俺を助けた覚えが有る。
何故、俺を助け護ってくれるのか今の俺には解らない。
キリトは俺に救われたと言っているが俺は何もしていない。
「俺がお前を救った?」
「お前は俺に力を与えてくれた。
進む為の守る為の力を」
「それは、、、呪いだよ」
俺が原因で生まれた呪い。
仮想世界のプレイヤー全てを呪い苦しめる元凶だ。
「呪いか。
確かに呪いと言えば呪いかも知れない。
でも、俺は呪い
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