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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第三章
二十話 それぞれの練習へ
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ょっと自身亡くしそうなんだけど」
「え、えぇ!?シャンテも強いよ!十分すぎだよ!?」
「むー、うさ吉も陛下にピッタリだし……あぁ……でも……」
何だか拗ねたように言うシャンテの表情が、不意に変わった。少し悩むような、ためらうような顔をした後で、シャンテは真剣な顔になって言った。

「えっと……ちょっと心配な事が有るからさ、ためしに次の一撃、躱さず防御してみてくれないかな?」
「え?う、うん……」
正面から打ち込むのに対して防御する等造作も無いが……そんな事を考えながら、構えを取り……瞬間、シャンテの雰囲気が一変した。

「双輪剣舞──」
肌を裂いた其れを何と言えば良いだろう?
切る、と言う明確な意思その物が込められたはっきりとした殺意。其れを感じた瞬間、踏み込んだシャンテのブレードトンファーがヴィヴィオの身体を交差するように一閃、防御も何も意味を為さず、身体が深く切り裂かれる、激痛、多量の鮮血が舞い散り、身体からチカラが抜け、意識が暗闇へと落ちて行き──

「ッ!?」
気が付くと、ヴィヴィオは無傷のままで戦慄の表情と共に一気に後方へと後ずさって居た。
現実では無い。今のは言わば、“本当に”シャンテの一撃を受けていたなら起こっていた筈の、結果のイメージ。彼女の一撃を防御しきる事は無理だと、身体が本能的に察した結果見えた、一時の幻想……

「あぁ、流石陛下。打ち込まなくても見えたんだ?」
何が見えたのかを察したように、シャンテが言った。ヴィヴィオは苦笑気味に両手を上げると、降参するようにヒラヒラと振る。

「防御の上から斬り落とされちゃった」
「あはは、この位にしとこっか。怪我せずに済んで良かった」
「うん、ありがと〜」
言いながら二人は各々のデバイスを待機状態に戻す。と、自分の言った事で思い出したようにシャンテが苦笑した。

「実際、陛下においたしたりすると、双子がうるさ──」
ヒュン!ビキィン!!

「はいぃぃぃぃーーーーーッ!!?」
彼女が言い終わるよりも早く、飛んで来た薄緑色の魔力で編まれた紐型バインドが、シャンテを一瞬で縛り上げる。……何故か亀甲絞りで。

「シャンテ」
「ヒョッ!?」
彼女の後ろから掛けられた声に、シャンテは妙な声を上げながら振り向く。と、其処に双子こと、教会務めのナンバーズ。オットーとディードが非常に黒い顔をして立っていた。さて、彼女等が何故にこんな顔をしているかと言うと……

「僕等護衛役に話も通さず」
「陛下にこんな場所で斬りかかるとは、良い度胸ですね?」
そうなのだ。彼女達は教会内におけるヴィヴィオの護衛役であり、その為二人に無断でヴィヴィオと撃ち合ったりしようものなら、結構酷い目に合う。

「ちょ、待って!MATTE!!?」
「ち、違うの!今回は
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