暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第三章
二十話 それぞれの練習へ
[11/13]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
イスの中でもかなり高位のデバイスと言えるだろう。
さて、中身も大事だが、やはり少女の持つ物だけに、見た目も相応大事な物である。すると其処は性格はともかく一応女性であるアギトもちゃんと考えてくれていたらしい。
本人曰く、彼女なりにシュトゥラの歴史などを調べたと言う事で、彼の国が雪原豹を兵士として使用していた事から、雪原豹をモチーフに外装を作ったと言う事で……
「って、動物型!?」
「余り大きいと持ち歩くのが大変では……」
ノーヴェとチンクが、其々驚いたように言った。実際日ごろから持ち歩くことの多いデバイスが大きすぎるのは問題だが……
ちなみにアインハルトは、実寸の雪原豹を連れ歩く自分を想像して、目を輝かせている。正直言いたい。いや流石に其れは無いだろうと。
「その辺はノープログレムだっ!リィン!」
「ハイですっ!」
威勢良くアギトが言うと、リィンは何かゴソゴソと傍らから小箱を取り出し、アインハルトの前に置いた。どうやらこの中に、彼女のデバイスが入っているらしい。
「アインハルト、開けてみてー」
言われた途端、アインハルトの胸がドクンと高なった。自分にとって、生まれて初めて手にする「自分の」デバイス。一体どんな……そう思いパカリと箱を開くと……
其処に、身体を丸めてスヤスヤと眠る、豹模様の……
────猫?
初見の三人の心の声が完全に合致した。チンクに至っては、手首を曲げて「にゃ?」と軽く声を出す始末である。
「えぇぇ!?何今の心の声!?」
「イメージと違いましたか!?」
「いやいやいや!」
「いえ、そんな」
詰め寄るリィンとアギトに、ノーヴェとアインハルトが慌てて否定を返した。
と、そんな双方にフォローを入れるように、はやてが言った。
「いや、ぬいぐるみ外装はちょっとしたお茶目やったんやけど、性能はちゃんと、折り紙つきやで〜?」
と、そんな事を言っている内に、箱の中で眠って居た……詰まる所スリープモードだったデバイスがごそごそと動きだし、箱から身を乗り出すように顔を出すと……主である少女の顔を見て一つ。
「にゃあ♪」
「あ……」
完全に猫である。
「ふれたげて、アインハルト」
言われて、導かれるように触れて抱えあげる。と、掌からじんわりと温かさが伝わり、まるでこのぬいぐるみが本当に生きているかのような感覚が、アインハルトの中に満ちた。
「マスター認証まだやから、名前、付けてあげてな?」
「あ、はい」
「認証は庭でやるですよ〜」
リィンに言われて庭へと歩いて行く途中、ふとアインハルトは一つの事柄を思い出していた。
『そう言えば……』
彼女の記憶の中にある、シュトゥラの、クラウス・イングヴァルトとオリビエ・ゼーゲブレヒトが共に過ごした最後の年の冬。二人が大
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ