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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン12 泥水と永久電力
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カードは手札から特殊召喚できる。来い、燃料電池メン!」

 細長い体の中心に4と刻み込まれた緑と紫の電池メン達。その2人がさっと中心を開けるように飛び退ると、空いたスペースに四角い体を持ったピンクの大型電池が召喚される。

 燃料電池メン 攻2100

「それで?残念だけど、2100程度の攻撃力じゃあねー」
「確かにな。だが、俺の狙いは燃料電池メンを特殊召喚することじゃない。電池メンと名のつくモンスターが俺の場に3体以上存在するとき、相手の場のカードをすべて破壊する!食らえ、漏電(ショートサーキット)!」
「………役立たずが。トラップ発動」

 3体の電池がそれぞれポーズをとって、全身から電気を発生させる。激しく火花が弾け、辺りが眩しさのあまり何も見えなくなり………光が収まったときには、立派な焼き魚が3つ(・・)転がっていた。

「ちっ。まあいいさ、オイスターマイスターの効果発動。戦闘以外の方法でフィールドから墓地に送られた時、オイスタートークンを特殊召喚する」

 オイスタートークン 守0

「無論知っているさ、ここで燃料電池メンの効果を使おう。1ターンに1度場の電池メンをリリースすることでその電力を自らに供給し、その際に発生したエネルギーによって相手の場のカード1枚をバウンスする。対象はオイスタートークンだが、トークンはバウンスできないから存在しなかったことになるな」
「………!!」

 ころりと一つだけ転がっていた牡蠣が電気の力でみごとな焼き牡蠣となり、今度こそ清明の前のモンスターがいなくなる。これで燃料電池メンの攻撃力2100でのダイレクトアタックが通れば、そこで速攻魔法、突進を使用するつもりである。攻撃力が700ポイントアップした燃料電池メンの直接攻撃ならば、清明を一撃で倒すことも可能だ。

「燃料電池メンでダイレクトアタックだ」
「そのまま受けるさ」
「ならばダメージステップ、手札から突進を発動する。これにより燃料電池メンの攻撃力はさらに700ポイントアップだ!少し荒療治になるが目を覚ませ、清明!」


 燃料電池メン 攻2100→2800→清明(直接攻撃)
 清明 LP5300→2500

「ふう。それで?今何かしたわけ?」
「馬鹿な!いや、さっきのトラップか!?」
「物わかりが良くて助かるよ、説明の手間が省けるってもんさ。僕が使ったのは通常トラップ、デストラクト・ポーション。効果は………」
「自分フィールドのモンスター1体を破壊し、その攻撃力ぶんのライフを回復する、か。これもまた」
「お前らしくないカードだ、って?」

 三沢の言葉に割り込むように、ふっと笑って後を続ける清明。その笑いは狂気的ではあったが、同時にどこかさびしそうにも見えた。あるいは、それもまた光の加減だ
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