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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン12 泥水と永久電力
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君に任せましょう。危険な仕事ではありますが、よろしくお願いしますね」
「さ、斎王様。………わかりました。頼んだぞ、三沢。気を付けてな」





 という会話ののち、被害者たちに聞いた話からどうも構成がだいぶ変わったらしい清明のデッキに対抗できそうなカードを抜かりなく何枚かデッキに忍ばせてから校内をうろつきまわること数分。できれば本格的なメタデッキを組みたかったのだが、そんな時間もなさそうなので本当に部屋にあったカードからめぼしいものを数枚放り込んだ程度である。

「みーさーわくーん、あーそびーましょー!」

 そして、話はようやく現在に至る。そんなことがあったとはつゆ知らず、ひょいひょいと軽い身のこなしで三沢のもとにたどり着き、退路を塞ぐような位置に立つ清明。もっとも三沢も元から逃げるつもりはない、もはや言葉は不要とばかりにわざわざ白塗りした自分のデュエルディスクを構える。勝負から逃げない態度を見て一瞬嬉しそうになった清明も、そのデュエルディスクを見て露骨に嫌そうな顔になった。そのわかりやすい態度から素直なところはまるで変わってないな、と苦笑し、すぐに気を引き締め直す。

「何も言わずにすぐデュエル………どうやら、まんまと誘い込まれたかな?まあいいさ、とりあえず病院送りだけは勘弁してあげるよ」
「それはありがたいことだな。だが、俺も負けるわけにはいかん」
「あー?よくわかんないけど、無駄話はそろそろ切り上げようかね」

「「デュエル!」」

 先攻は、三沢。手札にお互いにカードをドローすることで相手のエンドフェイズまでのあらゆるダメージを0にするカード、一時休戦が来ているのを確認して少し考え込む。まだ相手の出方がはっきりとは分からない以上、先行で1枚しか入っていないこのカードをいきなり使うことは控えたほうがいいのだろうか。だが、ここで先手を打って使っておけばおそらく清明は効果が切れるまで大量展開は控えるはず、出鼻をくじく意味も込めて使うのもありだろう。

「…………俺のカードはマスマティシャン。召喚時の効果でデッキからレベル4以下のモンスター1体、電池メン−単4型を墓地に送る。カードを1枚伏せて、これでターンエンドだ」

 一瞬迷ったものの、最終的に手札で温存しておくことに決めたようだ。かわりに彼が伏せたのは、攻撃モンスターを除外することができるトラップ、次元幽閉。マスマティシャンを囮にして使うつもりなのだがはたしてこの判断、吉と出るか凶と出るか。

 マスマティシャン 攻1500

「僕のターン。魔法カード、スター・ブラストを発動。ライフを500単位で払うことで、その分だけ手札か場の自分モンスター1体のレベルをターン終了時までダウンさせる。これで1500ライフを支払って、レベル7から4になったシーラカ
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